夫から離婚を切り出された…。妻が離婚届に判を押してほしいと言ってきた…。そんな切実な悩みを抱えていらっしゃる方はとても多くいらっしゃいます。
私は夫婦関係修復の専門家として、20年以上にわたり1万組を超える夫婦の関係修復をサポートしてきました。その経験から言えることは、どんなに深刻な危機的状況でも、必ず関係を修復できる可能性があるということです。
先日、私のカウンセリングに来られたあるご主人は、妻から離婚を切り出され、別居が始まっていた状況でした。しかし、この記事でもご紹介する方法を一つ一つ実践することで、半年後には関係が修復。今では「危機を乗り越えたからこそ、お互いを大切に思う気持ちが強くなった」と話してくれています。
厚生労働省の最新データによれば、日本の婚姻件数に対する離婚件数の割合は約35.5%となっています。しかし、この数字は逆に言えば、65%近くの夫婦が危機を乗り越え、関係を継続できているということでもあります。
あなたも今、配偶者との関係に悩み、どうしたらいいのかわからない状況かもしれません。しかし、諦めるのはまだ早いのです。
この記事では、まず今すぐにでも実践できる具体的な「離婚回避の奥の手」をご紹介します。そして、その先にある夫婦関係の修復と、さらなる関係の深化についても、具体的な方法をお伝えしていきます。
- 離婚を回避するための具体的な7つの方法
- 夫婦関係を修復するために必要な心構え
- 長期的に関係を改善していくためのステップ
- 絶対に避けるべき行動とその理由
1.すぐにでもできる!離婚を回避するための具体的な7つの奥の手
離婚の危機に直面したとき、まず大切なのは冷静に対応することです。感情的になってしまうと、かえって状況を悪化させてしまう可能性があります。ここではまず、すぐにでも実践できる具体的な方法をご紹介します。
- 離婚届不受理申出制度を活用する
- 手紙でお互いの気持ちを伝え合う
- 第三者の力を借りる
- 生活習慣を見直す
- 一時的な別居を提案する
- カウンセリングを受ける
- 夫婦関係調整調停を申し立てる
それでは、順番に詳しく解説していきます。
1-1. ❶離婚届不受理申出制度を活用する
離婚届不受理申出制度は、配偶者が勝手に離婚届を提出するのを防ぐための制度です。この制度を利用することで、最長6ヶ月間、離婚届が受理されることを防ぐことができます。
まずはこの制度を利用して時間的な余裕を作り、その間に関係修復のための行動を起こしていくことが重要です。裁判所に申し立てをする必要はなく、お住まいの市区町村の役所で手続きができます。
申請に必要な書類は、本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)と戸籍謄本、それに所定の申請書のみです。手数料もかかりませんので、まずはこの制度を活用することをお勧めします。
1-2. ❷手紙でお互いの気持ちを伝え合う
離婚届不受理申出制度で時間的な余裕を確保したら、次は相手の心に届く方法で気持ちを伝えていく必要があります。その際、最も効果的な方法の一つが「手紙」です。
直接話をすると感情的になってしまいがちですが、手紙であれば自分の気持ちを落ち着いて整理し、相手に伝えることができます。また、読み手も自分のペースで内容を受け止めることができます。
実際に、私のカウンセリングで関係が修復できたある夫婦は、このような手紙を書きました。
突然手紙を書くことをお許しください。
あなたと過ごした10年間は、私にとってかけがえのない宝物です。結婚して初めての誕生日に、仕事で疲れているはずなのに手作りケーキを作ってくれたこと。子供が生まれた時、不安な私の手をずっと握っていてくれたこと。一つ一つの思い出が今でも鮮明に心に残っています。
でも、最近の私は毎日の生活に追われて、そんな大切な思い出も、あなたの気持ちも忘れがちになっていました。あなたの気持ちを考えず、自分の価値観を押し付けてしまっていたことを、今、深く反省しています。
もう一度、あなたと向き合い、話し合う時間を持たせてもらえませんか。あなたの気持ちをじっくりと聞かせてほしいです。そして、二人でより良い関係を築いていけたらと思っています。
返事は急がないでください。あなたの気持ちが整理できた時に、教えてください。」
手紙を書く際は、相手を責めたり、自分を正当化したりするのではなく、このように素直な気持ちを伝えることが大切です。具体的な思い出とともに、相手への感謝の気持ち、そして関係を修復したいという願いを、心を込めて書いていきましょう。
1-3. ❸第三者の力を借りる
手紙を送っても状況が変わらない場合は、信頼できる第三者に相談することをお勧めします。ただし、この時に誰に相談するかは慎重に選ぶ必要があります。
例えば両親や親戚に相談する場合、感情的になりすぎて状況を悪化させてしまうことがあります。できれば、カウンセラーや専門家など、客観的な立場で助言をくれる人に相談することをお勧めします。
相談相手を選ぶ際は、その人が夫婦関係の修復に前向きな助言をしてくれる人かどうかを確認することが重要です。中には離婚を勧めてくる人もいますが、そうではなく、建設的な解決方法を一緒に考えてくれる人を選びましょう。
1-4. ❹生活習慣を見直す
夫婦関係の危機に直面したとき、自分の生活習慣を見直すことも大切な対策の一つです。配偶者が離婚を考えるようになった背景には、日々の生活の中での小さな不満の積み重ねがあることも少なくありません。
まずは、以下のチェックリストで自分の生活習慣を振り返ってみましょう。
□ 家事の分担は適切だったか
□ 食事の時間は一緒に過ごせていたか
□ 子育ての方針を話し合えていたか
□ お金の使い方に問題はなかったか
□ 休日は家族と過ごす時間を作れていたか
□ 相手の体調や気持ちに気を配れていたか
私のカウンセリングに来られたあるご主人は、このチェックリストをきっかけに具体的な改善行動を始めました。
例えば、「毎週水曜日は定時退社して夕食を一緒に食べる」「休日の午前中は家事を二人で行う」「子供の寝かしつけは交代で担当する」といった具体的なルールを決めたのです。
それを続けた結果、ある時妻が「あなたが変わろうとしている姿勢が伝わってきた」「家族のことを考えてくれているんだと実感できた」と話してくれたそうです。ご主人本人からも「家事をやってみて妻の大変さが分かった」「家族との時間が増えて心にゆとりができた」という変化を語ってくれました。
相手に「変わろうとしている」という姿勢が伝わることで、関係修復のきっかけが生まれることがあります。ただし、一時的な取り繕いではなく、本気で改善していく覚悟を持って取り組むことが大切です。小さな変化でも、継続することで必ず相手に伝わっていきます。
1-5. ❺一時的な別居を提案する
生活習慣の見直しだけでは状況が改善しない場合、一時的な別居を提案することも一つの方法です。一見すると関係悪化につながるように思えるかもしれませんが、適切な形での別居は、むしろ関係を見つめ直す良いきっかけとなることがあります。
別居を提案する際は、「距離を置くことで、お互いの気持ちを整理する時間が必要だと思う」というように、建設的な意図をはっきりと伝えることが大切です。また、期間を決めて提案することで、相手も安心して考える時間を持つことができます。
ただし、別居中も定期的な連絡は欠かさないようにしましょう。完全に音信不通になってしまうと、かえって距離が広がってしまう可能性があります。
1-6. ❻カウンセリングを受ける
一時的な別居をしている間などに、夫婦カウンセリングの受診を提案してみるのも効果的な方法です。カウンセリングでは、専門家の助言のもと、お互いの気持ちを安全な環境で話し合うことができます。
私の経験からも、一見すると修復が難しそうに見える関係でも、カウンセリングを通じて新たな気付きが生まれ、関係が改善していくケースをたくさん見てきました。相手が乗り気でない場合は、まず自分だけでもカウンセリングを受けてみることをお勧めします。
カウンセリングでは、問題の本質を理解し、具体的な改善方法を見つけることができます。また、自分自身の感情をコントロールする方法も学べるため、その後の関係修復に大きく役立ちます。
1-7. ❼夫婦関係調整調停を申し立てる
これまでの方法を試しても状況が改善しない場合は、最後の手段として夫婦関係調整調停を申し立てることも検討してみましょう。裁判所の統計によれば、実際の離婚の約88%は話し合いによる協議離婚となっています。つまり、裁判所という公的な場での話し合いの機会を設けることで、新たな展開が生まれる可能性があるのです。
調停では、裁判所の調停委員が間に入って話し合いを進めていきます。法的な専門家が介入することで、感情的になりすぎず、より客観的な視点で問題解決を図ることができます。
ただし、調停を申し立てる際は、これが「最後の手段」ではなく、「関係を修復するための一つの方法」だという意識を持つことが大切です。「どうしても関係を修復したい」という強い意志を持って臨むことで、相手にもその思いが伝わりやすくなります。
2.夫婦関係修復のための3つの心構え
ここまでご紹介してきた具体的な方法も大切ですが、それと同時に持っておくべき心構えがあります。私が20年以上の経験の中で見てきた夫婦関係の修復事例から、特に重要な3つの心構えについてお伝えしていきます。
- 相手の気持ちを理解する
- 自分の非を素直に認める
- 焦らず慌てず冷静に対応する
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
2-1.相手の気持ちを理解する
相手が離婚を考えるまでに至った背景には、必ず何らかの理由があります。その理由を「相手が悪い」と決めつけたり、「自分は何も悪くない」と思い込んだりせずに、まずは相手の気持ちに真摯に向き合うことが大切です。
例えば、「仕事で疲れているのに家事を任せきり」「子育ての方針で意見が合わない」「生活費の使い方への不満」など、日々の生活の中で積み重なってきた小さな不満が、やがて大きな亀裂となっているケースが多くあります。
相手の気持ちを理解するための具体的な言葉かけをご紹介します。
「そんな風に感じていたなんて、私全然気付けていなかったね。もっと詳しく聞かせてくれない?」
「あなたにそんな思いをさせてしまって、本当にごめんなさい。具体的に何が辛かったの?」
「私にできることがあれば教えてほしいな。一緒に考えていきたいと思ってるんだ。」
このような言葉かけを通じて、相手の気持ちをしっかりと受け止めていきましょう。私のカウンセリングでも、このような対話から関係修復の糸口が見つかることが多くあります。
2-2.自分の非を素直に認める
相手の気持ちを理解したら、次は自分にも非があったことを素直に認めることが必要です。「でも相手にも非がある」「自分にはこういう事情があった」という言い訳は、この時点では控えめにしましょう。
私のカウンセリングで実際にあった、効果的な謝罪の例をご紹介します。
毎日遅くまで家を空けていた私のせいで、あなたはずっと我慢を重ねてきたんだね。それなのに、私は『仕事が大変なんだから』と、あなたの気持ちを顧みることもせずに、自分の言い分ばかり主張していた。
これからは、まず家族との時間を大切にしたい。具体的に、毎週水曜日は必ず定時で帰宅して、一緒に夕食を食べる時間を作りたいと思う。それ以外の日も、今より1時間は早く帰れるように仕事の調整をする。
あなたの気持ちを無視してきた私を許してほしいとは言わないしまだ言えないと思う。でも、これからは少しずつでも変わっていきたいと思っている。その姿を見守ってもらえないかな。」
このように、自分の具体的な行動を振り返り、相手の気持ちを理解した上で、今後の改善案を示すことが効果的です。
2-3.焦らず慌てず冷静に対応する
関係修復には一定の時間が必要です。相手から離婚を切り出されると焦ってしまいがちですが、そこで慌てて行動を起こすと、かえって状況を悪化させてしまう可能性があります。
すぐに関係が元通りになることを期待するのではなく、一歩一歩着実に関係を改善していくという意識を持つことが大切です。また、自分の感情をコントロールすることも重要です。怒りや悲しみ、不安な気持ちは当然あると思いますが、そういった感情に任せた行動は避けましょう。
3.長期的な夫婦関係改善のための5つのステップ
ここまでお伝えしてきた方法で危機的状況を脱することができたら、次は長期的な視点で夫婦関係を改善していく必要があります。一時的な関係修復だけでは、また同じ問題が繰り返される可能性があるからです。ここからは、私が夫婦カウンセリングで実践している、段階的な関係改善の方法をご紹介します。
- 【Step1】お互いの価値観を理解し合う
- 【Step2】コミュニケーションの質を変える
- 【Step3】二人の時間を大切にする
- 【Step4】将来の目標を共有する
- 【Step5】成長し続ける関係を築く
順番に詳しく解説していきましょう。
3-1.【Step1】お互いの価値観を理解し合う
多くの夫婦関係の問題は、お互いの価値観の違いを理解していないことから生まれます。例えば、「家事の分担」一つを取っても、その背景には「共働きだから平等に分担すべき」という価値観と「外で働く方が家事より大変だから、家事は家にいる方が担うべき」という価値観の違いがあったりします。
実際に、私のカウンセリングに来られたAさん夫婦は、このような価値観の違いに気付いたことで大きく関係が改善しました。夫は「妻が専業主婦だから家事は全て任せて良い」と思い、妻は「夫も家族の一員なのだから家事をすべき」と考えていました。二人で話し合う中で、夫は自分の両親の家庭がそうだったため当然だと思っていたこと、妻は共働きの実家の影響で違和感を感じていたことが分かりました。
お互いの価値観の背景を理解し合えたことで、夫は休日に家事を手伝うようになり、妻も夫の仕事の大変さを理解して感謝を伝えられるようになりました。このように、価値観の違いを理解し合うことが、より良い関係への第一歩となるのです。
具体的な価値観の確認方法として、以下のような質問を投げかけてみるのが効果的です。
「仕事と家庭のバランスについて、理想の形はどう考えている?」
「子育ての方針で大切にしたいことは何?」
「老後の生活はどんなイメージを持っている?」
このような対話を通じて、お互いの考えの背景にある価値観を理解し合っていきましょう。
3-2.【Step2】コミュニケーションの質を変える
価値観の違いを理解したら、次は日々のコミュニケーションの質を変えていきましょう。具体的には、「批判や非難」のコミュニケーションから、「理解と感謝」のコミュニケーションへと変えていくのです。
私のカウンセリングに来られたBさん夫婦の例をご紹介します。以前は「なぜ洗濯物を取り込んでおいてくれなかったの?」「いつも同じことの繰り返しで本当に困る」という会話が日常的にありました。これを「洗濯物を取り込んでくれてありがとう。今日は忙しかったのかな?」「次からは雨が降りそうな時は声をかけてね。一緒に考えられたら嬉しいな」という言い方に変えることで、夫婦の関係は大きく改善しました。
良好な関係を築いている夫婦に共通するコミュニケーションの特徴は、以下の3点です。
- 相手を理解しようとする質問をする
- 感謝の言葉を具体的に伝える
- 要望は”私は〜してほしい”という形で伝える
例えば、こんな会話の変化が効果的です。
夫「なんで夕食がこんなに遅いの?」
妻「だって今日は用事があったでしょ!」
夫「夕食が遅くなってるけど、何か大変なことがあったの?」
妻「ごめんね。今日は子供の習い事の送り迎えがあって…」
夫「そうだったんだ。大変だったね。何か手伝えることある?」
このような会話の積み重ねが、より深い理解と信頼関係を築いていくのです。
3-3.【Step3】二人の時間を大切にする
コミュニケーションの質が変わってきたら、次は意識的に二人の時間を作ることが大切です。日々の生活に追われていると、いつの間にか夫婦で過ごす時間が減ってしまいがちです。子育てや仕事が忙しい時期だからこそ、二人だけの時間を大切にする必要があります。
私のカウンセリングで関係が改善したCさん夫婦は、「毎日22時以降の30分は二人の時間」というルールを作りました。子供が寝た後、お茶を飲みながらその日あった出来事を話し合う時間です。最初は続けられるか不安だったそうですが、この時間を通じて徐々に心の距離が縮まっていったと言います。
具体的な二人の時間の作り方として、以下のような方法が効果的です。
- 子供が寝た後の30分を会話の時間に
- 朝15分早く起きて一緒に朝食を
- 家事を一緒にしながらの会話時間
- 月に1度は二人で外食
- 子供の習い事の送迎時間を利用したデート
- 家事を効率化して作り出す二人の時間
Cさん夫婦の場合、この習慣を始めて3ヶ月ほどで「些細なことでも話せる関係に戻れた」と話してくれました。また、子供たちも「パパとママが仲良くなった」と喜んでくれたそうです。
このように、意識的に二人の時間を作ることは、夫婦関係を深めるだけでなく、家族全体の雰囲気も良くしていく効果があるのです。
3-4.【Step4】将来の目標を共有する
二人の時間を大切にする習慣ができてきたら、今度は将来の目標について話し合ってみましょう。
「5年後、10年後にはどんな生活を送っていたいか」「子供の教育についてどう考えているか」「老後はどのように過ごしたいか」など、具体的な未来像を共有することで、二人で同じ方向を向いて歩んでいけるようになります。
私のカウンセリングに来られたDさん夫婦は、この目標共有をきっかけに関係が大きく改善しました。最初は離婚を考えるほど関係が冷め切っていましたが、将来の話し合いを通じて、実は二人とも「子供に良い教育を受けさせたい」「定年後は趣味の時間を大切にしたい」という共通の願いを持っていることに気付いたのです。
具体的な目標共有の方法として、以下のようなテーマで話し合ってみましょう。
- 家族での過ごし方
- 仕事とプライベートのバランス
- 子供の教育方針
- 貯金や投資の計画
【10年後の目標について】
- 住まいの希望
- 子供の進学に向けた準備
- 家族での旅行計画
- 趣味や自己実現
【老後の目標について】
- 理想の生活スタイル
- 健康管理の方針
- 家族との関わり方
- やってみたいこと
Dさん夫婦は、この話し合いを通じて「二人で協力して目標に向かっていく」という意識が芽生え、日々の小さな困難も「目標達成のための過程」として前向きに捉えられるようになりました。
目標を共有することで、お互いの夢や希望を知り、理解を深めることができます。そして、その過程で「この人と一緒に歩んでいきたい」という気持ちが自然と強くなっていくのです。
3-5.【Step5】成長し続ける関係を築く
最後に大切なのは、夫婦関係を「完成形」ではなく「成長し続けるもの」として捉えることです。人は誰でも年齢とともに変化していきます。価値観が変わることもあれば、新しい目標が生まれることもあります。
実際に危機を乗り越えて、より良い関係を築いたEさん夫婦の例をご紹介します。二人は結婚10年目で深刻な危機を迎えましたが、それを乗り越えた今では「あの危機があったからこそ、今の関係を築けた」と話してくれます。
以前は「相手の変化」に不満を感じていたEさん夫婦でしたが、今では「お互いの新しい一面を発見できる」ことを楽しみにしているそうです。そして、その変化が家族全体にも良い影響を与えているといいます。
- 子供たちが「パパとママの仲の良さ」を友達に自慢するようになった
- 家族で話し合う機会が増え、より開かれた関係になった
- お互いの実家との関係も良好になった
- 二人とも新しい趣味や目標に挑戦できるようになった
- 経済的にも精神的にも余裕が生まれた
「夫婦は他人の始まり」という言葉がありますが、私はむしろ「夫婦は新しい家族の始まり」だと考えています。お互いの違いを認め合い、支え合いながら、共に成長していける関係。それこそが、最も幸せな夫婦関係の形なのです。
Eさん夫婦は今では、月に一度「夫婦の振り返りデー」を設けているそうです。その日は、お互いの頑張りを認め合い、新しい目標や希望を話し合う特別な日として大切にしているとのこと。このように、意識的に成長の機会を作ることも、より良い関係を築くためのヒントとなるでしょう。
夫婦関係の危機は、確かに辛い経験です。しかし、それを乗り越えることで、以前よりもさらに深い絆で結ばれた関係を築くことができるのです。諦めることなく、一歩一歩、より良い関係に向かって歩んでいってください。
4.絶対に避けるべき3つの行動
これまで、夫婦関係を修復・改善するための具体的な方法をお伝えしてきました。しかし、どれだけ良い方法を知っていても、ある特定の行動をしてしまうと、それまでの努力が水の泡になってしまうことがあります。ここでは、絶対に避けるべき行動について説明していきます。
- 感情的な責め立て
- 一方的な押し付け
- 周囲を巻き込みすぎる
それぞれの行動について、具体的に見ていきましょう。
4-1.感情的な責め立て
夫婦関係の修復を難しくする最も大きな要因の一つが、感情的な責め立てです。「あなたが悪い」「あなたのせいで」といった一方的な非難や、過去の出来事を蒸し返すような言動は、たとえ一時的に気が晴れても、関係修復の可能性を著しく下げてしまいます。
例えば「昨日も帰りが遅かったじゃない!いつもいつも仕事ばかり!私や子供の気持ちなんて全然考えてない!」といった感情的な責め立ては、相手を追い詰めるだけで、建設的な話し合いには決してつながりません。
4-2.一方的な押し付け
「私が変わるから許して」「絶対に離婚しないで」といった一方的な気持ちの押し付けも、避けるべき行動です。相手の気持ちや意思を無視して、自分の希望だけを主張することは、かえって相手を遠ざけてしまう原因となります。
むしろ大切なのは、相手の気持ちに寄り添いながら、二人で解決策を見つけていく姿勢です。「あなたの気持ちを理解したい」「一緒に考えていきたい」という態度で接することで、相手も心を開いてくれる可能性が高まります。
4-3.周囲を巻き込みすぎる
三つ目に避けるべき行動は、周囲の人々を必要以上に巻き込んでしまうことです。夫婦の問題に両親や友人、会社の同僚などを過度に巻き込むことは、かえって状況を複雑にしてしまう可能性があります。
特に注意が必要なのは、SNSでの発信です。配偶者への不満をSNSに投稿することは、一時的な気持ちの発散にはなるかもしれませんが、それが配偶者の目に触れることで、修復が一層難しくなってしまうことがあります。
もし誰かに相談する必要がある場合は、カウンセラーなど専門家に相談することをお勧めします。専門家は客観的な立場で、建設的な解決策を提案してくれるはずです。
まとめ
夫婦関係の危機から回復し、さらに良好な関係を築いていくためには、段階的なアプローチが必要です。まずは離婚を回避するための具体的な行動をとり、その上で適切な心構えを持って、長期的な関係改善を目指していくことが大切です。
実際に、この記事でご紹介した方法を実践することで、多くのご夫婦が以下のような変化を実感されています。
「お互いの気持ちを理解し合えるようになり、些細なことで喧嘩をしなくなった」
「子供たちが『パパとママが仲良くなった』と喜んでくれて、家族の雰囲気が明るくなった」
「危機を乗り越えたことで、かえって絆が深まったように感じる」
「お互いの価値観の違いを認め合えるようになり、より成熟した関係になれた」
また、あるご夫婦は、修復後にこんな言葉を残してくれました。
「最初は『もう無理だ』と思っていました。でも、一つ一つの方法を地道に実践していくうちに、少しずつ変化が生まれてきたんです。今では『あの危機があったからこそ、お互いの大切さに気付けた』と感じています」
夫婦関係の危機は、確かに辛い経験です。しかし、それを乗り越えることで、以前よりもさらに深い絆で結ばれた関係を築くことができるのです。この記事で紹介した方法は、私が20年以上の経験の中で、多くの夫婦の関係修復を支援してきた中で効果が実証されているものです。
あなたの夫婦関係にも、必ず希望はあります。諦めることなく、一歩一歩、より良い関係に向かって歩んでいってください。そして、もし途中で迷ったり、困ったりしたときは、専門家に相談することも検討してみてください。私たちは、あなたの関係修復を全力でサポートする準備をしてお待ちしています。
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