パートナーから突然、離婚したいと告げられ、頭が真っ白になったままこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
何から手をつければいいのか分からない。でも、何もしなければ離婚がどんどん進んでしまいそうで怖い。そんな気持ちで、夜も眠れずにいるかもしれません。
結論からお伝えすると、離婚を回避したいときにまずやることは、落ち着く時間をつくる、相手の理由を聞く、自分の課題を整理する、離婚届への備えをする、相談先を決めるの5つです。反対に、相手を追いかけたり責めたりすると、離婚の流れを早めてしまいます。
私は夫婦関係修復コーチとして20年以上、1万組を超えるご夫婦の関係修復をサポートしてきました。その経験からはっきり言えるのは、離婚を切り出された直後の行動が、その後の流れを大きく左右するということです。
そして、もう一つお伝えしたいことがあります。それは、相手が協力してくれなくても、あなた一人から関係を立て直すことはできるということです。実際に、離婚を告げられた側が先に変わることで、1年ほどかけて夫婦の会話や笑顔を取り戻したケースを、私はたくさん見てきました。
この記事では、まずやることから、関係を取り戻すまでの流れまでを、中学生でも分かるやさしい言葉でお伝えしていきます。
- 離婚を回避したいときに、まずやること5つ
- 離婚回避を遠ざける、やってはいけない行動4つ
- あなたの状況に合った初動の取り方
- まだやり直せるかを見極めるサイン
- 一人から始める離婚回避のロードマップ
- 一人から始めて、1年半で関係を取り戻した事例
- 離婚調停や子どもに関するよくある質問
焦る気持ちは当然です。でも、今この瞬間から正しい一歩を選べば、未来は変えられます。まずは深呼吸をして、読み進めてみてください。
1.離婚を回避したいとき、まずやること5つ
離婚を切り出されると、多くの方は何とかしなければと焦って動いてしまいます。けれども、最初にやるべきことは、相手を説得することではありません。
まずは自分を落ち着かせ、状況を正しくつかみ、関係をこれ以上悪くしないための土台を整えることです。そのために、次の5つを順番に進めてください。
- 返事を急がず、落ち着く時間をつくる
- 相手が離婚したい理由を最後まで聞く
- 自分が修復したい理由と変えるべき点を書き出す
- 離婚届を勝手に出される不安があれば「不受理申出」をしておく
- 一人で抱え込まず、信頼できる相談先を決める
目安として、1から3は今日から、4と5は今週中に取りかかってください。心が乱れたままでは相手の話を冷静に聞けませんし、相手の気持ちが分からなければ、自分が変えるべき点も見えてこないからです。
それでは、それぞれの項目について詳しく見ていきます。
1-1.返事を急がず、落ち着く時間をつくる
離婚を告げられたら、その場で返事をせず、考える時間をもらうことが最初の一手です。混乱した状態で口にした言葉は、本心とは違う形で相手に届きやすく、あとから取り消すのは簡単ではないからです。
相手に伝えるのは、すぐには答えられないこと、少し考える時間がほしいことだけで十分です。
「急なことで、今はうまく話せない。ちゃんと考えたいから、少し時間をちょうだい」
このように伝えれば、拒絶でも同意でもない形で、話し合いの扉を残しておけます。
時間をつくったら、まず自分の心と体を守ってください。しっかり眠る、食事をとる、一人で静かに過ごす時間を持つなど、当たり前のことを意識的に続けるだけでも、気持ちは少しずつ落ち着いてきます。
よくある失敗は、相手の言葉にカッとなって「勝手にすれば」と言い返してしまうことです。売り言葉に買い言葉で、相手の離婚の気持ちを固めてしまうケースは少なくありません。
落ち着く時間は、逃げではありません。関係を守るための、とても大切な準備です。
1-2.相手が離婚したい理由を最後まで聞く
少し気持ちが落ち着いてきたら、次は相手が離婚したい理由を最後まで聞きます。
相手の本当の不満を知らなければ、どれだけ努力しても的外れになってしまうからです。多くの場合、離婚という言葉の裏には、長いあいだ積み重なった寂しさや、分かってもらえなかった悔しさが隠れています。
聞くときのポイントは、途中で反論したり、言い訳したりしないことです。相手の言葉をそのまま受け止め、気持ちをくり返して返すだけで構いません。
相手の口から出てくる理由が、もう無理、疲れたといった漠然とした言葉のこともあります。そんなときは、その奥に隠れている具体的な場面を、責めずに一つだけ聞いてみてください。
「話してくれてありがとう。ずっとそんなふうに感じてたんだね」
「どんなときに、そう感じてた?」
相手の話を聞くことは、相手の言い分をすべて認めることではありません。理解しようとする姿勢そのものが、かたくなになった相手の心を少しずつほどいていきます。
ただし、答えを無理に引き出そうとするのは逆効果です。相手が話したがらないときは「話せるようになったら、いつでも聞くからね」と伝えて、待つ姿勢を見せてください。その姿勢自体が、あなたが本気で向き合おうとしている合図として相手に届きます。
1-3.自分が修復したい理由と変えるべき点を書き出す
相手の気持ちを聞いたら、今度は自分の心と向き合う番です。紙やスマホのメモに、修復したい理由と、自分が変えるべき点を書き出してみてください。
頭の中だけで考えていると、不安や後悔がぐるぐる回るだけで、次の行動が見えてきません。書き出すことで気持ちが整理され、何をすればいいのかがはっきりしてきます。
書き出すときは、次の4つの項目に分けると整理しやすくなります。
| ▼修復に向けた書き出しシート | |
| 書き出す項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 修復したい理由 | また家族で笑って過ごしたい。相手の穏やかなところが今も好き |
| 相手から聞いた不満 | 休みの日も、一人で子どもの世話をしている気がしてつらい |
| 自分の変えるべき点 | 家のことを任せきりにしていた。相手の話を否定から入っていた |
| 明日からの小さな行動 | 休日の朝は、自分から子どもを公園に連れていく |
修復したい理由は、子どものためや、一人になるのが怖いからといった理由だけでなく、相手の好きなところや、これからなりたい夫婦の姿まで書いてみてください。前向きな理由は、つらい時期を乗り越える支えになります。
ここで気をつけたいのは、自分を責めすぎないことです。目的は反省することではなく、明日からの行動を決めることにあります。
私がこれまで見てきた中で、関係を立て直せた方の多くは、相手を変えようとするのをやめ、自分にできることから始めていました。夫婦関係は、どちらか一方が変わるだけでも動き出します。
1-4.離婚届を勝手に出される不安があれば「不受理申出」をしておく
心の準備とあわせて、現実的な備えも一つ押さえておきます。離婚届の不受理申出とは、あなたが窓口で届け出たことが確認できない限り、離婚届を受け付けないよう、あらかじめ市区町村役場に申し出ておく制度です。相手が勝手にあなたの名前を書いて届け出ても、受理されなくなります。
手続きは、市区町村役場の窓口で、本人が出向いて行うのが基本です。本人確認書類が必要になるため、事前に役場の案内を確認しておくと安心です。手数料はかからず、一度申し出れば、自分で取り下げるまで効力が続きます。
申出をしただけで、役場から相手に連絡が行くことはありません。もし相手が離婚届を出そうとして受理されなかった場合は、そのことがあなたに知らされます。
過去に離婚届へサインしてしまっていても、その届が出される前に申し出ておけば受理されません。相手に離婚届を書くよう迫られている場合は、早めに手続きしておくことをおすすめします。
ただし、この制度で防げるのは、勝手に出される離婚届だけです。調停や裁判による離婚は止められません。
不受理申出は、関係を修復するための方法ではありません。焦って事態が進むのを防ぎ、落ち着いて修復に取り組む時間を守るための保険だと考えてください。
1-5.一人で抱え込まず、信頼できる相談先を決める
そして最後に大切なのが、一人で抱え込まないことです。誰にも話せないまま考え続けると、悪い想像ばかりが膨らみ、冷静な判断ができなくなってしまいます。
この段階で必要なのは、あなたの気持ちを安心して話せる相手です。修復したいという思いを否定せず、最後まで話を聞いてくれる人を、一人決めておいてください。
例えば、親や友人に話すと「そんな相手とは別れたほうがいい」と言われることがあります。心配してくれているからこその言葉ですが、修復を目指すあなたの迷いを深めてしまうこともあります。
また、夫婦共通の知人に話すと、相手の耳に入って関係がこじれる心配もあります。
なお、離婚届や生活費など法律面の不安が強い場合は、早めに弁護士に確認しておくと、余計な心配を減らせます。
話を聞いてもらうだけでも、心はずいぶん軽くなります。一人で頑張りすぎないことが、結果的に修復への近道になります。
2.離婚回避を遠ざける、やってはいけない行動4つ
まずやることが分かったところで、反対に、やってはいけない行動も知っておく必要があります。結論から言うと、避けるべき行動に共通するのは、焦りから相手に圧力をかけてしまうことです。
離婚を回避したい気持ちが強いほど、人は相手を早く引き留めようとして、逆効果の行動を取りやすくなります。具体的には、次の4つです。
- 説得・懇願・連絡攻めで相手を追いかける
- 相手を責めたり、過去を蒸し返したりする
- 子どもやお金を使って無理に引き留める
- 離婚届へのサインや別居の条件にあわてて合意する
ひとつずつ、なぜ避けるべきなのかを見ていきます。
2-1.説得・懇願・連絡攻めで相手を追いかける
最も多い失敗が、説得や懇願、連絡攻めで相手を追いかけることです。
人は追いかけられるほど、逃げたくなるものです。「考え直して」「お願いだから」と何度も迫られるたびに、相手はやっぱりこの人とは無理だと感じ、離婚の気持ちをかえって強めてしまいます。
例えば、返事がないのに1日に何通もメッセージを送る、相手の帰りを待ち構えて話し合いを求める、涙ながらにすがる、といった行動です。
見落としやすいのが、相手の親や共通の友人に頼んで説得してもらうことや、相手のスマホや居場所をこっそり確かめることです。これも形を変えた追いかけで、相手は逃げ場を失ったように感じ、信頼を大きく損ねてしまいます。
大切なのは、引き留めたい気持ちをぐっとこらえ、相手に心の余白を与えることです。子どもの用事や生活費など必要な連絡は断たずに、用件だけを短く伝え、返事を急かさないようにしてください。
追いかけるのをやめたことで、相手の態度が少しずつやわらぐのはよくあることです。
2-2.相手を責めたり、過去を蒸し返したりする
次に避けたいのが、相手を責めたり、過去を蒸し返したりすることです。
離婚を切り出されると、私だって我慢してきたのに、と言い返したくなるのは自然なことです。しかし、責め合いになると、話し合いは勝ち負けを決める争いに変わってしまいます。
言いたいことがあるときは、相手ではなく、自分を主語にして伝えてください。同じ気持ちでも、言い方を変えるだけで伝わり方は大きく変わります。
×「あのときだって、あなたは何もしてくれなかったじゃない」
○「あのときは一人で抱えていて、正直つらかったんだ」
責める言葉には身構える相手も、気持ちを伝える言葉なら受け取りやすくなります。
怒りが抑えられないときは、無理に話さず、その場を離れて気持ちを落ち着けることも大切です。過去の不満は、関係が落ち着いてから改めて向き合っても、十分に間に合います。
2-3.子どもやお金を使って無理に引き留める
相手の心が離れていると感じると、子どもやお金を使って引き留めたくなることがあります。けれども、これは関係修復から最も遠ざかる行動の一つです。
例えば、「離婚したら子どもには会わせない」「生活費は一切払わない」といった言葉です。脅しのように使えば、相手は一時的に離婚を思いとどまるかもしれません。
しかし、それは気持ちが戻ったのではなく、仕方なく我慢しているだけです。心の距離はさらに広がり、いずれもっと強い形で離婚を求められることになりかねません。
また、子どもを夫婦のかけひきに使うことは、子どもの心を深く傷つけます。子どもの前で、パパやママが出ていこうとしていると話すことも避けてください。
相手が戻りたいと思えるのは、無理やり縛られたときではなく、一緒にいると安心できると感じたときです。引き留めるよりも、あなたのそばにいることが心地よいと思ってもらえる関係を目指してください。
2-4.離婚届へのサインや別居の条件にあわてて合意する
もう一つ、意外と見落としやすいのが、離婚届へのサインや別居の条件に、あわてて合意してしまうことです。
相手に強く迫られると、これ以上嫌われたくない、サインすれば相手の気持ちが落ち着くかもしれないと考えてしまう方がいます。しかし、離婚届にサインすることは、相手に離婚を進める手段を渡すことと同じです。
別居も同じです。家を出る時期や生活費、子どもとの関わり方などを十分に話し合わないまま決めてしまうと、あとから不利な状況になったり、離れて暮らすことが当たり前になったりすることがあります。
求められたときは、その場で決めずに時間をもらってください。
「大事なことだから、少し考えさせてほしい」
条件に不安があれば、合意する前に弁護士などの専門家に相談してください。
もちろん、お互いが冷静になるために、一時的な別居が関係にとってプラスになる場合もあります。大切なのは、焦って決めるのではなく、修復につながる形かどうかを考えてから判断することです。
3.状況別|あなたが今すぐ取るべき初動
ここまでお伝えした内容は、多くのケースに共通する基本です。ただ、実際には夫婦の状況によって、最初に優先すべきことは少しずつ変わってきます。
ここからは、よくある7つの状況に分けて、今すぐ取るべき初動をお伝えします。
- 離婚を切り出されたばかりの場合
- 相手が話し合いを拒否している場合
- 相手がすでに別居している場合
- 自分の不倫や言動が原因の場合
- 相手に好きな人がいる場合
- 子どもがいる場合
- 暴力や強い支配がある場合は安全を最優先にする
当てはまるものが複数ある方もいると思います。まずはあなたの状況に一番近いものから読み、ほかの項目もあわせて確認してみてください。
3-1.離婚を切り出されたばかりの場合
まず、離婚を切り出されたばかりの場合は、とにかく今の関係を悪化させないことを最優先にしてください。
返事を保留することや、相手の話を最後まで聞くことは、第1章でお伝えしたとおりです。そのうえでこの時期に意識してほしいのが、ふだんの生活を穏やかに続けることです。
相手は離婚という言葉を口にするまでに、長いあいだ悩んできたことが多いものです。一方で、言われた側は突然のことに混乱しています。この気持ちのずれがあるため、すぐに分かり合おうとしても、うまくいかないことがほとんどです。
だからこそ、言葉で分かり合おうとするより、毎日の生活を整えることが先です。あいさつをする、食事を用意する、帰りが遅くなるときは連絡するなど、当たり前のことを丁寧に続けてください。
注意したいのは、すぐに変わったところを見せようとして、急にプレゼントを贈ったり、過剰に優しくしたりすることです。相手からは、離婚を避けるためのその場しのぎに見えてしまい、逆効果になりやすいからです。
(ここに内部リンク:離婚したいと言われたときの態度・接し方の記事)
3-2.相手が話し合いを拒否している場合
相手が話し合いを拒否している場合は、無理に話し合いの場をつくろうとしないことが大切です。
話し合いを拒むのは、話しても分かってもらえない、また言い争いになると感じているからです。その状態で話し合いを求め続けると、相手はますます心を閉ざしてしまいます。
こういうときは、言葉で説得するのではなく、態度で伝えることに切りかえます。相手が嫌がっていたことをやめ、責めない、詮索しない、相手の機嫌に振り回されないといった落ち着いた姿を見せ続けてください。
どうしても伝えたいことがある場合は、短い手紙やメッセージを一度だけ送るのも一つの方法です。その際は謝罪と感謝を中心にして、返事を求めないことがポイントです。
「これまで気づけなくてごめんね。話したくなったら、いつでも聞くから。返事はいらないよ」
相手が話し合いに応じるまでには、時間がかかります。けれども、あなたの変化を相手が感じ取れば、少しずつ会話が戻ってくることは十分にあります。
(ここに内部リンク:離婚したいと言われた後の連絡の取り方の記事)
3-3.相手がすでに別居している場合
相手がすでに家を出て別居している場合は、つながりを切らさないことと、追いかけないことのバランスが大切です。
離れて暮らしていると、相手の様子が分からず不安が強くなります。その不安から頻繁に連絡したり、相手の住まいを訪ねたりすると、相手はさらに距離を置こうとしてしまいます。
連絡は、子どものことや生活の用件を中心に、短く穏やかに伝えます。返事が来たら丁寧にお礼を伝え、来なくても催促しないことです。季節の変わり目に体調を気づかう一言を添える程度の、さりげない関わりが効果的です。
相手が実家に帰っていたり、連絡がまったくつかなかったりする場合もあるでしょう。そのときは、相手の家族に説得を頼むのではなく、元気でいるかだけを確かめ、伝えたいことは短い手紙一通にまとめる程度にとどめてください。
別居中の生活費(婚姻費用)に不安がある方もいるでしょう。夫婦には、別居中もお互いの生活を支え合う義務があり、話し合いで決まらないときは家庭裁判所の調停を利用する方法もあります。
別居中は、相手がいない分、自分を見つめ直す時間を持てる期間でもあります。この時間をどう使うかが、再び一緒に暮らせるかどうかを大きく左右します。
(ここに内部リンク:別居中の連絡頻度・修復のきっかけの記事)
3-4.自分の不倫や言動が原因の場合
自分の不倫や言動が原因の場合は、言い訳をせず、心から謝ることが最初の一歩です。
傷つけられた側は、信頼を裏切られた痛みを抱えています。その痛みを軽く扱われたと感じると、許したい気持ちがあっても、心を開くことができません。
謝るときは、何が相手を傷つけたのかを具体的に言葉にします。ごめんの一言で終わらせず、相手がどんな気持ちになったのかを想像して伝えてください。
「あなたを裏切って、深く傷つけた。本当にごめん。信じてもらえるように、これからの行動で示していく」
そのうえで、二度とくり返さないための行動を示すことが欠かせません。不倫であれば相手との関係を完全に断つ、言動が原因であれば、同じことをくり返さないための約束を守り続けることです。
注意したいのは、謝ったのだから早く許してほしいと、相手に許しを求めてしまうことです。信頼は、言葉ではなく行動の積み重ねで取り戻すものです。焦らず、誠実な行動を続けてください。
(ここに内部リンク:自分の浮気が原因で離婚を言われたときの記事)
3-5.相手に好きな人がいる場合
反対に、相手に好きな人がいて離婚を切り出された場合は、まず問いつめたい気持ちを抑え、自分の心と立場を守ることを優先してください。
裏切られた悲しみや怒りは、当然の気持ちです。けれども、感情のままに相手を責め立てたり、浮気相手に直接連絡したりすると、相手はかえって浮気相手のほうへ気持ちを向けてしまいがちです。
知っておいてほしいのは、一般的に、不倫をした側からの離婚の求めは、裁判では簡単には認められないとされていることです。あなたが合意しない限り、すぐに離婚が決まってしまうわけではありません。焦らずに済む時間があることを、まずは心に留めておいてください。
一方で、将来の話し合いに備えて、目にした事実は日付とともにメモしておくと安心です。ただし、相手のスマホを無断で見るなど、行き過ぎた方法は避け、不安があれば弁護士に相談してください。
そのうえで修復を目指すなら、浮気相手と張り合うのではなく、責めない穏やかな空気をつくり、家庭を相手が戻りたくなる場所にしていくことです。
許すかどうかを、今すぐ決める必要はありません。傷ついた自分の気持ちも大切にしながら、一歩ずつ進めていけば大丈夫です。
(ここに内部リンク:パートナーの浮気・不倫で離婚を言われたときの記事)
3-6.子どもがいる場合
子どもがいる場合は、夫婦の問題に子どもを巻き込まないことを何より大切にしてください。
子どもは、親が思っている以上に家の中の空気を感じ取っています。両親の仲が悪いのは自分のせいだと思い込んでしまう子もいます。
子どもの前で言い争ったり、相手の悪口を言ったりするのは避けてください。子どもに相手の様子を聞き出す、伝言役をさせるといったことも、子どもの心に大きな負担をかけます。
「パパとママは今ちょっと話し合ってるけど、あなたのせいじゃないよ。二人とも、あなたのことが大好きだからね」
また、子どもがいる夫婦にとっては、万が一に備えて正しい情報を知っておくことも大切です。法務省によると、離婚後の子どもの養育に関するルールを見直した改正民法が、2026年4月1日に施行されました。
この改正で、離婚後も父母が共同で親権を持つことを選べるようになったほか、養育費や親子交流のルールも見直されています。不安があれば、最新の情報を確認してください。
子どもにとって一番の安心は、両親が穏やかでいることです。あなたが落ち着いた姿を見せることは、子どもの心を守ることにもつながります。
(ここに内部リンク:子どもの前での喧嘩から1年で修復する方法の記事)
3-7.暴力や強い支配がある場合は安全を最優先にする
ここまで関係修復のための初動をお伝えしてきましたが、例外があります。暴力や強い支配がある場合は、修復よりも、あなたと子どもの安全を最優先にしてください。
殴る、蹴るといった身体への暴力だけでなく、大声でどなる、人格を否定する、生活費を渡さない、人付き合いを制限するといった行為も、配偶者からの暴力にあたります。
内閣府の令和8年版男女共同参画白書によると、結婚したことのある人の25.1%が、配偶者から暴力を受けた経験があると答えています。決してめずらしいことではなく、誰にでも起こりうる問題です。
こうした状況で、関係を修復しようと我慢を続けると、被害が大きくなるおそれがあります。身の危険を感じたら、すぐに110番してください。
安全な状況で相談したい場合は、各地の配偶者暴力相談支援センターや、DV相談ナビ(#8008)、DV相談プラス(0120-279-889)などの窓口があります。電話だけでなく、メールやSNSで相談できる窓口もあります。
また、もし自分が相手をどなったり、支配したりしていたと気づいた場合は、それを認めて専門家の支援を受けることが、相手の安全と関係修復の両方にとって必要です。
安全が守られてこそ、その先の人生を考えることができます。自分や子どもを守ることは、決して家族を見捨てることではありません。
4.相手の協力がなくても、一人から関係は変えられる
初動で関係の悪化を食い止めたら、次は関係そのものを立て直す段階に入ります。
ここで多くの方がぶつかるのが、相手が変わってくれないのに、自分だけ頑張っても意味がないのでは、という疑問です。その答えと、一人から関係が変わる理由をお伝えします。
4-1.一人の変化が夫婦関係を動かす理由
夫婦のどちらか一方が反応のしかたを変えれば、関係の悪い循環は変わります。夫婦関係は、二人の行動がお互いに影響し合ってできているからです。
例えば、一方が責めると、もう一方は黙り込む。黙り込まれると、さらに責めたくなる。こうした悪い循環が、離婚危機の背景にはよくあります。
この循環は、責められても言い返さない、黙り込まれても追いつめないといった一方の変化によって、少しずつゆるんでいきます。相手のいつもの反応が、出にくくなるのです。
実際に、妻から離婚を切り出された夫が、問いつめるのをやめ、妻の話を最後まで聞くようにしたケースがあります。さらに、言われる前に食器を洗うなど、妻が不満に思っていたことを少しずつ改めていきました。最初はそっけなかった妻も、数か月たつ頃には、夫に話しかける場面が増えていきました。
ここでいう変化とは、相手の言いなりになることや、自分の気持ちを押し殺すことではありません。相手を責める代わりに、落ち着いて向き合える自分になることです。
人は、相手から変えられるのではなく、変わった相手を見て自分から変わっていくものです。だからこそ、先に気づいたあなたが今日から動くことに、大きな意味があります。
4-2.まだやり直せる?修復の可能性を見極めるサイン
必要な連絡に応じてくれるなど、相手とのつながりが少しでも残っていれば、修復の可能性は十分あります。一人から変えられると分かっても、本当にまだ間に合うのかと不安な方のために、カウンセリングの現場で判断の手がかりにしているサインを整理しておきます。
| ▼修復の可能性を見極めるサイン | |
| 修復の可能性が残っているサイン | 慎重に見たほうがいいサイン |
|---|---|
| 子どもの用事など、必要な連絡には応じてくれる | 弁護士を通してしか話そうとしない |
| あいさつや短い返事が返ってくる | 連絡を完全に断っている |
| 離婚の手続きを急いで進めようとしない | 離婚の条件を具体的に詰めてくる |
| 家に帰ってくる、生活費を入れ続けている | 新しい生活の準備を着々と進めている |
左の列に一つでも当てはまるなら、相手の中にはまだ、あなたや家庭とのつながりが残っています。そのつながりを大切にしながら、焦らず関わり続けてください。
右の列に当てはまるからといって、望みがないわけではありません。慎重なサインは、終わりの合図ではなく、関わり方を変える合図です。追いかけるのをやめ、まずは自分の変化に集中してください。
ただし、暴力や強い支配がある場合は、ここでの見極めより安全の確保が先です。DV相談ナビ(#8008)など、3-7でお伝えした相談先を頼ってください。
4-3.相手の気持ちが戻るまでに1年はかかると考えておく
可能性が見えてきたとしても、相手の態度がすぐに変わるわけではありません。相手の気持ちが戻るまでには、最低でも1年はかかると考えておいてください。
相手の離婚したい気持ちは、何年もかけて積み重なってきたものです。数週間の変化では、相手はまだ本物かどうか分からず、様子を見ている状態です。
よくあるのが、頑張っているのに相手が冷たいままだと落ち込み、数か月で元の自分に戻ってしまうケースです。すると相手は、やっぱり一時的なものだったと受け取り、離婚の気持ちをさらに強めてしまいます。
長い期間を一人で続けるためには、自分の心を保つ工夫が欠かせません。おすすめは、その日に気づいた小さな変化を、ひと言だけ記録しておくことです。返事が一言あった、目が合ったといった記録が、くじけそうな日の支えになります。
また、自分の生活や楽しみを手放さないことも大切です。好きなことをする時間や、心を許せる人と話す時間を持つことで、相手の態度に気持ちが振り回されにくくなります。
私のところに来られる方も、あいさつが返ってくるようになるまでに数か月、自然な会話が戻るまでにはさらに時間がかかることが多いです。それでも、1年から1年半ほど続けた方の多くが、関係の変化を実感しています。
1年という時間は長く感じますが、これから先の夫婦の時間を取り戻すための期間です。焦らず、長い目で取り組んでください。
4-4.夫婦だけで行き詰まったときは第三者の力を借りる
一人で変わり始めることが基本ですが、修復の進め方まで、すべてを自分だけで考える必要はありません。夫婦だけで行き詰まったときは、第三者の力を借りることも考えてください。
相談を考える目安は、何か月続けても変化が感じられないとき、感情がどうしても抑えられないとき、何を変えればいいのか分からなくなったときです。こうした状態のまま一人で続けると、気づかないうちに元のやり方に戻ってしまいがちです。
公的な選択肢の一つが、家庭裁判所の夫婦関係調整調停(円満)です。裁判所によると、この調停は、夫婦関係が円満でなくなったときに、悪化した原因や改善の方法を話し合う場で、離婚するかどうか迷っている段階でも利用できます。
申し立ては夫からでも妻からでもでき、申立手数料は収入印紙1,200円分です。これとは別に、家庭裁判所ごとに決められた郵便切手代がかかります。
ただし、調停を申し立てると、相手にも家庭裁判所から連絡が届きます。相手が強く反発することもあるため、申し立てるかどうかは、今の関係の状態を見て慎重に判断してください。
もう一つは、夫婦関係の専門家に、修復の進め方そのものを相談する方法です。私たちのカウンセリングには、パートナーには内緒で、妻か夫のどちらか一方だけが来られる方がたくさんいます。相手が乗り気でなくても、自分が何をどう変えればいいのかを具体的に知ることができます。
私は、自分のやり方だけで手探りを続けるより、専門的な視点を早めに取り入れたほうが、遠回りせずに済むと考えています。今までと同じやり方では、同じ結果しか生まれないからです。
(ここに内部リンク:離婚調停・円満調停の記事)
5.一人から始める離婚回避のロードマップ
ここからは、実際にどんな順番で進めていけばいいのかを、時期ごとに具体的にお伝えします。全体の目安は1年から1年半で、大きく3つの段階に分かれます。
| ▼一人から始める離婚回避のロードマップ | |||
| 時期 | 目標 | 主な行動 | 相手に見られやすい変化 |
|---|---|---|---|
| 最初の1か月 | 関係をこれ以上悪くしない | ・追いかけない ・責めない ・離婚の話を持ち出さない |
・言い争いが減る |
| 2か月〜半年 | 家の中の安心感を取り戻す | ・あいさつと感謝を続ける ・変えるべき点を実行する |
・短い返事が返ってくる ・表情がやわらぐ |
| 半年〜1年半 | 少しずつ心の距離を縮める | ・負担の少ない誘いをする ・感謝とこれからの思いを伝える |
・相手から話しかけてくる ・一緒に過ごす時間が増える |
大切なのは、前の段階を飛ばさず、一つずつ積み上げていくことです。それでは、各時期のポイントを詳しく見ていきます。
5-1.最初の1か月|関係をこれ以上悪くしない
最初の1か月の目標は、関係をこれ以上悪くしないことです。この時期は、何か新しいことを始めるより、関係を悪くする行動をやめることに力を注ぎます。
具体的には、第2章でお伝えしたやってはいけない行動を、一つずつ手放していきます。追いかけない、責めない、離婚の話を自分から持ち出さない。これだけでも、家の中の空気は少しずつ変わっていきます。
あわせて、4-3でお伝えした、小さな変化を記録する習慣もこの時期から始めてください。気持ちが揺れたときに、感情的な行動へ戻るのを防いでくれます。
この時期に、相手の態度が大きく変わることはほとんどありません。けれども、言い争いが減った、相手が家にいる時間が少し増えたなど、小さな変化に目を向けてみてください。
よくある失敗は、少し落ち着いたからと安心して、相手の気持ちを確かめてしまうことです。
「もう離婚の話は、なしでいいんだよね?」
この時期のこうした確認は相手にプレッシャーを与え、せっかくの落ち着きを壊してしまいます。
5-2.2か月〜半年|家の中の安心感を取り戻す
関係の悪化が止まったら、次の2か月から半年ほどは、家の中の安心感を取り戻す時期です。
相手が離婚を望む理由の多くは、一緒にいても安心できない、くつろげないという気持ちにあります。この時期は、相手が家にいてほっとできる空気をつくることを目指します。
あいさつや、ありがとうの一言を欠かさない。相手の話をさえぎらずに聞く。そして、第1章で書き出した自分の変えるべき点を、毎日の生活の中で少しずつ実行していく。どれも地味ですが、安心感はこうした小さな積み重ねで育っていきます。
「ご飯作ってくれてありがとう。おいしかった」
「遅くまでお疲れさま。今日も大変だったね」
返事がなくても、見返りを求めず淡々と続けてください。不満を感じていると、それが表情や態度に出てしまうからです。
この時期の後半になると、相手から短い言葉が返ってくる、表情がやわらぐといった変化が見え始めることがあります。
5-3.半年〜1年半|少しずつ心の距離を縮める
家の中に安心感が戻ってきたら、半年から1年半ほどかけて、少しずつ心の距離を縮めていきます。
安心できるようになった相手は、ようやくあなたの変化を本物かもしれないと感じ始めます。ここからは、二人の間に楽しい時間や、気持ちを分かち合う時間を少しずつ増やしていく段階です。
最初は、相手の好きな料理を作る、休日に近所を散歩しようと声をかけるなど、相手の負担にならない小さな誘いから始めます。断られても軽く受け流し、また別の機会を待つことが大切です。
相手から話しかけてくれることが増えてきたら、これからの夫婦について話す機会が生まれます。そのときも、過去を責めるのではなく、これまでの感謝と、これからどうしていきたいかを伝えてください。
「この1年、いろいろ考えてた。前は気づけなくてごめんね。これからも一緒にいたいと思ってる」
関係が戻りかけた時期は、気がゆるみやすい時期でもあります。元のふるまいに戻ると、信頼は一気に崩れます。関係が落ち着いてからも、身につけた習慣は続けてください。
一方で、1年以上続けても相手の気持ちが変わらない場合は、自分のやり方が相手の不満の中心に届いているかを、専門家と一緒に見直してください。ずれを直すことで、止まっていた関係が動き出すことは少なくありません。
そして、どんな結果になっても、あなたが身につけた感情の整え方や思いやりのある伝え方は消えません。その力は、子どもとの関係やこれからの人生を支えてくれます。
6.夫から離婚を切り出された妻が、1年半で関係を取り戻した事例
ここまでお伝えした流れが、実際にどのように進んでいくのか。最後に、夫から離婚を切り出された妻が、一人から関係を取り戻した事例をご紹介します。なお、プライバシーを守るため、内容の一部を変えています。
6-1.離婚を告げられた直後の状況
相談に来られたのは、40代前半の妻です。夫と小学生の子ども2人の4人家族で、夫婦ともに働いていました。
ある夜、夫から突然「もう一緒にやっていけない。離婚してほしい」と告げられました。妻にとっては思いもよらないことで、その日は一晩中眠れなかったそうです。
後から振り返ると、思い当たることはありました。仕事と育児に追われる中で、妻は夫に対して、家事を手伝わないことへの不満を毎日のように口にしていたのです。夫はいつしか会話を避け、帰宅後は自室にこもるようになっていました。
離婚を告げられた直後、妻は夫を何度も問いつめ、考え直してほしいと泣いて頼みました。しかし夫の態度はますます冷たくなり、妻は夫には内緒で、私たちのところへ相談に来られました。
6-2.妻が一人で始めた行動と夫の変化
カウンセリングを受けて妻が最初に取り組んだのは、夫を問いつめるのをやめることでした。離婚の話は自分からは持ち出さず、返事も保留したまま、ふだんの生活を穏やかに続けるようにしたのです。
次に、夫の不満に耳を傾けました。夫が一度だけ話してくれたのは、家に帰っても責められるばかりで、休まる場所がなかったという気持ちでした。妻はその言葉を否定せず、ノートに書き留めて、自分の変えるべき点として向き合いました。
それからは、夫が帰宅したら笑顔で迎え、小さなことにもありがとうを伝えるようにしました。家事を手伝ってほしいときは、責める言い方ではなく、お願いの形で伝えるよう心がけました。
最初の数か月、夫の態度はほとんど変わりませんでした。妻は何度もくじけそうになりましたが、夫の反応ではなく、自分が続けられているかどうかを大切にしました。
半年ほどたった頃、夫がリビングで過ごす時間が増え、子どもの話題で短い会話が戻ってきました。1年が過ぎた頃には、夫のほうから、休日に家族で出かけようと誘ってくれるようになりました。
そして、離婚を告げられてから1年半ほどたったある日、夫から「あのときは離婚なんて言ってごめん。これからもよろしく」と伝えられたそうです。
後になって夫は、気持ちが変わったきっかけを話してくれました。最初は、どうせすぐ元に戻ると思っていたそうです。けれども、何か月たっても妻が責めずに笑顔で迎えてくれることに気づき、家に帰るのが少しずつ楽しみになっていったといいます。
6-3.この事例から学べる3つのポイント
この事例には、離婚を回避したい方にとって大切なヒントが詰まっています。
- 最初に追いかけるのをやめた
- 夫の不満を自分の課題として受け止めた
- 反応がなくても1年以上続けた
それでは、それぞれのポイントを見ていきます。
最初に追いかけるのをやめた
妻が問いつめるのをやめたことで、夫は追いつめられる苦しさから解放されました。これが、その後の妻の変化を受け入れてもらうための土台になりました。
もし妻が問いつめ続けていたら、夫はもっと早く家を出ていたかもしれません。関係修復は、相手が安心して家にいられる状態をつくるところから始まります。
夫の不満を自分の課題として受け止めた
次に大きかったのは、妻が夫の言葉を否定せず、自分が変えるべき点として向き合ったことです。夫を変えようとするのではなく、自分の行動を変えたことが、夫の心を動かすきっかけになりました。
この妻も最初は、悪いのは手伝わない夫だと思っていました。それでも自分の言い方を見直す勇気を持ったことで、夫が家で休めるようになっていったのです。
反応がなくても1年以上続けた
そして最も大切なのが、目に見える変化がない時期も、妻があきらめずに続けたことです。6-2で夫が語ったように、相手は変化が本物かどうかを、時間をかけて見ています。
関係修復の分かれ道は、変化が見えない時期をどう過ごすかにあります。焦らず積み重ねた日々が、1年半後の笑顔につながりました。
7.離婚回避についてよくある質問
最後に、離婚を回避したいと考える方からよく寄せられる質問にお答えします。
調停は、夫婦が合意しない限り成立しません。調停の場では、離婚は望んでいないこと、関係を立て直したいことを、落ち着いて伝えることができます。相手を責めるのではなく、自分が変えようとしていることを具体的に話すと、調停委員にも伝わりやすくなります。
ただし、調停は法律がかかわる手続きです。不安があれば、早めに弁護士に相談して見通しを確認しておいてください。
裁判では、法律で定められた離婚の理由が必要です。性格の不一致だけでは認められにくいとされていますが、長い別居などで夫婦関係が壊れていると判断されれば、離婚が認められることもあります。
つまり、拒否し続けるだけでは安心とは言えません。法律上の時間を守りながら、その間に関係そのものを立て直していくことが大切です。
それに、子どもを理由に引き留めても、相手の気持ちが戻るわけではありません。子どもにとって大切なのは、両親が穏やかに過ごしている家庭です。子どもを盾にするより、子どもが安心できる家の空気をつくることが、結果的に相手の心を家庭に向けさせる近道になります。
おわりに
離婚を切り出された直後は、誰でも混乱し、焦ってしまうものです。けれども、最初にやるべきことははっきりしています。最後に、この記事の要点を振り返っておきます。
- 返事を急がず、落ち着く時間をつくる
- 相手が離婚したい理由を最後まで聞く
- 自分が修復したい理由と変えるべき点を書き出す
- 離婚届を勝手に出される不安があれば「不受理申出」をしておく
- 一人で抱え込まず、信頼できる相談先を決める
反対に、次の行動は離婚を遠ざけるどころか、近づけてしまいます。
- 説得・懇願・連絡攻めで相手を追いかける
- 相手を責めたり、過去を蒸し返したりする
- 子どもやお金を使って無理に引き留める
- 離婚届へのサインや別居の条件にあわてて合意する
なお、暴力や強い支配がある場合は、修復よりも何よりも、あなたと子どもの安全を優先してください。
そのうえで、どうか覚えておいてほしいことがあります。相手の協力がなくても、あなた一人から夫婦関係は変えられます。すぐに結果は出なくても、1年から1年半ほどかけて一歩ずつ積み上げていけば、その変化は相手と家族に伝わっていきます。
最初の一歩は、とても小さなことで構いません。今夜は離婚の話を持ち出さず、相手が帰ってきたら、いつもより少しだけ穏やかな声でおかえりと伝えてみてください。そして寝る前に、修復したい理由を一行だけ書き出してみてください。
この記事を最後まで読んだあなたは、すでに変化への第一歩を踏み出しています。また家族で笑い合える日は、きっと取り戻せます。



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