夫に不倫相手と別れてほしいと伝えたのに、はぐらかされてしまう。泣いて頼んでも、怒って問い詰めても、二人の関係は続いている。そんな毎日の中で、もう打つ手がないと感じていないでしょうか。
それでも、あなたが離婚したくないと思っているなら、その気持ちをどうか大切にしてください。夫が不倫相手と別れないのには、必ず理由があります。そして、その理由が分かれば、あなたが今やるべきことも見えてきます。
私は夫婦関係修復コーチとして20年以上、1万組を超えるご夫婦の関係修復をサポートしてきました。実は私自身も、最初の結婚ではすべてを失っています。だからこそ、大切な人の心が離れていく苦しさは、痛いほど分かります。
そして、これまでのご相談の中には、夫の不倫に苦しみながらも、妻が先に変わったことで、夫が自分から家庭に戻ってきたケースがたくさんあります。
この記事では、夫が不倫相手と別れてくれない理由から、夫の本命の見極め方、やってはいけない行動、そして夫が協力してくれなくても、あなた一人で始められる関係修復の方法まで、順番にお伝えしていきます。
- 夫が不倫相手と別れてくれない4つの理由
- 夫の本命が妻か不倫相手かを見極めるポイント
- 夫の心をさらに遠ざけてしまうNG行動
- 夫に離婚を迫られても慌てなくていい理由
- 夫が協力しなくても妻一人で始められる関係修復の5ステップ
1.夫が不倫相手と別れてくれない4つの理由
夫が不倫相手と別れない理由は、不倫相手のことが本気で好きだから、とは限りません。これまで多くのご相談を受けてきた中で、夫が別れられない理由は、大きく次の4つに分けられます。
- 不倫相手を心の逃げ場にしている
- 家庭も不倫相手もどちらも失いたくない
- 不倫相手に別れを切り出せない事情がある
- 妻に責められるほど不倫相手へ気持ちが向いてしまう
あなたの夫がどれに当てはまりそうかを考えながら、読み進めてみてください。
1-1.不倫相手を心の逃げ場にしている
まず一番多いのが、不倫相手を心の逃げ場にしているケースです。仕事のプレッシャーや家庭での役割に疲れたとき、夫は何も求めてこない相手のところへ逃げ込みたくなります。
不倫相手との時間には、家事も育児もお金の話もありません。会うのは限られた時間だけなので、お互いに良いところだけを見せ合えます。夫にとっては、現実から離れて一息つける特別な場所になっているのです。
つまり、夫が手放せないのは、不倫相手そのものより、責められずにいられる時間であることが多いのです。夫自身もそのことに気づいておらず、これは本気の恋だと思い込んでいる場合も少なくありません。
カウンセリングでも、夫が不倫相手について「あいつといると楽なんだ」と話していたというご相談をよく聞きます。この言葉は、相手を深く愛しているというより、今の夫には安心できる場所が他にないという心の声なのです。
このタイプの場合、裏を返せば、家庭が夫にとって安心できる場所に変われば、逃げ場の必要は小さくなっていきます。ここに、関係を立て直す大きな可能性があります。
1-2.家庭も不倫相手もどちらも失いたくない
次に、家庭も不倫相手もどちらも手放したくない、という気持ちから別れないケースです。夫は、子どもとの生活や今の暮らし、周りからの信用を失いたくないと思っています。その一方で、不倫相手との刺激的な時間もやめられずにいるのです。
このタイプの夫は、どちらかを選ぶことを先延ばしにします。妻に問い詰められると「ちゃんとするから少し待ってほしい」と答え、その場をしのごうとします。選ばないことで、両方を守ろうとしているのです。
妻からすれば、ずるいと感じるのは当然です。ただ、ここで見落としてほしくないのは、夫が家庭を捨てる決断をしていないという事実です。本当に不倫相手だけを選ぶつもりなら、とっくに家を出ているはずです。
もちろん、いつまでも待ち続ければいいわけではありません。大切なのは、夫が迷っているこの時間を、ただ不安に耐える時間にしないことです。この時間をあなた自身が変わるための準備期間にできれば、夫の心が家庭へ傾くきっかけになります。
1-3.不倫相手に別れを切り出せない事情がある
3つ目は、夫自身は別れたい気持ちがあるのに、別れを切り出せない事情を抱えているケースです。妻には見えにくいため、夫が不倫を続けたがっているように映ってしまいます。
例えば、不倫相手が同じ職場にいて、別れると仕事に影響が出るのを恐れている場合があります。また、別れ話をしたら会社や妻にすべて話すと言われていたり、相手が泣いて取り乱したりして、強く言えなくなっている夫もいます。
こうした場合、夫は妻と不倫相手の板ばさみになり、どちらにも本音を言えなくなっています。妻から別れてと迫られるほど、別れられない事情を話せなくなり、黙ってしまうのです。
もし夫に思い当たる様子があるなら、責める前に、困っていることがないかを落ち着いて聞いてみてください。例えば、次のような伝え方です。
「別れられない理由があるなら、責めないから話してほしい。一人で抱えてるなら、一緒に考えたい」
相手からの脅しなど、夫婦だけで解決するのが難しい事情がある場合は、弁護士に相談することも一つの方法です。いずれにしても、夫が本音を話せる空気をつくることが、問題を前に進める第一歩になります。
1-4.妻に責められるほど不倫相手へ気持ちが向いてしまう
4つ目は、妻に責められることで、かえって不倫相手への気持ちが強くなっているケースです。これは、多くの妻がいちばん気づきにくく、そして一番つらい理由かもしれません。
人は、強く押しつけられると、反発したくなる性質を持っています。夫にとって家が責められる場所になると、自分を責めない不倫相手が、ますます味方のように見えてしまうのです。
その結果、家では妻に責められ、外では不倫相手になぐさめられる、という流れができあがります。夫は家にいる時間が苦しくなり、不倫相手と会う理由がさらに増えていきます。悲しいことですが、責めるほど夫は不倫相手へ逃げていきます。
(妻が責める→夫が家を避ける→不倫相手に逃げる→妻がさらに責める、という悪循環を示した図の画像)
ここで誤解してほしくないのは、夫を責めたくなるあなたが悪いわけではない、ということです。裏切られたのですから、怒りや悲しみがわくのは当然です。
ただ、この悪い流れを知っておくだけで、あなたの行動は変えられます。責める以外の方法で気持ちを伝えられるようになると、夫が家に帰りたくない理由を一つずつ減らしていけるのです。
2.夫の本命は妻か不倫相手か?行動で見極める4つのポイント
ここまで、夫が不倫相手と別れない理由を見てきました。そうなると、次に気になるのは、夫の本命は妻なのか、それとも不倫相手なのか、ということではないでしょうか。
夫の言葉は、その場をしのぐためのものであることも多く、それだけで本心を判断するのは危険です。本心を知る手がかりは、夫の行動に表れます。見極めるポイントは次の4つです。
- お金を誰のために使っているか
- 休日や夜の時間を誰と過ごしているか
- 家庭や子どもへの態度が変わっていないか
- 自分から離婚を口にしているか
どれか一つだけで決めつけず、全体を見て判断することが大切です。順番に解説していきます。
2-1.お金を誰のために使っているか
1つ目のポイントは、夫がお金を誰のために使っているかです。お金の使い方には、その人が何を大切にしているかがはっきり表れます。
注目してほしいのは、生活費や子どもにかかる費用を、これまで通りきちんと家庭に入れているかどうかです。不倫をしていても家計への責任を果たしているなら、夫にとって生活の土台は、今も家庭にあると考えられます。
一方で、生活費が急に減ったり、使い道の分からない出費が増えたりしている場合は注意が必要です。高価なプレゼントや旅行など、不倫相手のためにお金を使う割合が増えているなら、相手の存在が大きくなっているサインといえます。
ただし、夫の財布やカード明細を毎日のようにチェックするのはおすすめしません。見張られていると感じた夫は、ますます家で心を閉ざしてしまうからです。普段の生活の中で自然に分かる範囲で、変化に目を向けてください。
2-2.休日や夜の時間を誰と過ごしているか
次に見てほしいのが、夫が休日や夜の時間を誰と過ごしているかです。時間はお金と同じように限りがあるため、本当に大切な相手のために使われやすいものです。
例えば、子どもの誕生日や学校行事、家族の記念日などに、夫が家族を優先しているかどうか。不倫中でも、こうした大事な日に家族と過ごそうとするなら、家庭はまだ夫の中で大きな位置を占めています。
反対に、休日のたびに理由をつけて出かけたり、外泊が増えたりしているなら、不倫相手への気持ちが強まっている可能性があります。
ただ、ここで一つ知っておいてほしいことがあります。夫が家にいる時間が減っているのは、1-4でお伝えしたように、家が居心地の悪い場所になっているからかもしれません。帰宅時間の変化は、不倫相手への気持ちだけでなく、今の家庭の空気を映す鏡でもあるのです。
2-3.家庭や子どもへの態度が変わっていないか
3つ目のポイントは、家庭や子どもへの態度が変わっていないかです。夫が家族のことを今どう思っているのかは、日々の接し方に表れます。
子どもと普段通りに話したり遊んだりしているか、家で食事をとっているか、家族が体調をくずしたときに気にかけているか。こうした態度が続いているなら、夫は家庭とのつながりを大切に思っています。
妻に対してだけそっけない態度をとる夫もいますが、それが愛情がなくなった証拠とは限りません。不倫をしている後ろめたさから、妻の顔をまっすぐ見られないことも多いのです。
例えば、子どもとはよく笑って話すのに、妻とは目を合わせようとしない、という夫は少なくありません。これは、妻を嫌っているというより、罪悪感から妻を避けている状態だと考えられます。
一方で、家族全体に無関心になったり、妻を敵のように扱ったりしている場合は、心が家庭から離れつつあるサインです。それでも、あとでお伝えする関わり方を続けることで、少しずつ変わっていく可能性は十分にあります。
2-4.自分から離婚を口にしているか
4つ目は、夫が自分から離婚を口にしているかどうかです。不倫が分かってからも、夫が一度も自分から離婚を言い出していないなら、家庭を失うつもりはないと考えてよいでしょう。どれだけ不倫相手との関係を続けていても、離婚という一線は越えたくないのです。
夫が離婚を口にした場合も、どんな場面で言ったのかを落ち着いて振り返ってみてください。言い争いの中で勢いで出た言葉なのか、それとも冷静なときに何度も、具体的な話として出ているのかで、意味は大きく違います。
ただし、夫が離婚を口にしても、それで夫婦が終わるわけではありません。夫の気持ちは、その後のあなたの関わり方によって変わっていくものですし、法的にも、不倫をした側から簡単に離婚できるわけではないのです。このことは、後ほど詳しくお伝えします。
ここまでの4つのポイントを、家庭寄りのサインと不倫相手寄りのサインに分けて整理すると、次のようになります。
| ▼夫の本命を見極めるサインの比較表 | ||
| ポイント | 家庭寄りのサイン | 不倫相手寄りのサイン |
|---|---|---|
| お金の使い方 | 生活費や子どもの費用をこれまで通り入れている | 生活費が急に減り、使い道の分からない出費が増えている |
| 時間の使い方 | 誕生日や学校行事など、家族の大事な日を優先している | 休日のたびに出かけ、外泊が増えている |
| 家庭や子どもへの態度 | 子どもと普段通りに話し、家族を気にかけている | 家族全体に無関心で、妻を敵のように扱う |
| 離婚の口にし方 | 自分からは離婚を言い出さない | 冷静なときに何度も、具体的に離婚を話す |
家庭寄りのサインが多いなら、夫の心はまだ家庭にしっかり根を張っています。家の空気を変えていくことで、比較的早く変化が見えてくることが多いケースです。
反対に、不倫相手寄りのサインが多い場合も、手遅れではありません。まずはあなた自身の心を整えることを最優先にし、いつもより時間をかける前提で取り組めば十分に可能性はあります。本命が誰かは、これからの関わり方で変えていけるものなのです。
3.夫の心をさらに遠ざけてしまう5つのNG行動
夫の気持ちが今どこにあるのかが見えてきたら、次に大切なのは、その気持ちをこれ以上遠ざけないことです。不倫を知ったつらさから多くの妻がついやってしまう行動が、実は夫の心を不倫相手の方へ押しやっていることがあるからです。
夫の心を遠ざけてしまう代表的な行動は、次の5つです。
- 感情的に夫を責め続ける
- 不倫相手に直接連絡したり会いに行ったりする
- 子どもや義両親を味方につけようとする
- 「別れないなら離婚する」と脅す
- 何もなかったふりをして我慢し続ける
なぜ逆効果になるのかを、一つずつ見ていきます。
3-1.感情的に夫を責め続ける
1つ目のNG行動は、感情的に夫を責め続けることです。1-4でもお伝えした通り、責められるほど、夫は家から逃げたくなってしまいます。
特に避けたいのが、過去の出来事を何度も持ち出したり、夫の人格を否定する言葉をぶつけたりすることです。一時的に気持ちが晴れても、夫の心には、この人とは話ができないという思いだけが残ってしまいます。
とはいえ、怒りや悲しみを全部飲み込む必要はありません。大切なのは、相手を責める言葉ではなく、自分の気持ちを伝える言葉に変えることです。例えば、同じ気持ちでも、言い方を変えるだけで夫の受け取り方は大きく変わります。
「なんでまだ会ってるの?本当に最低!」
「まだ連絡を取ってるって分かって、すごくつらかった」
前者は夫を攻撃する言葉ですが、後者はあなたの心の痛みをそのまま伝えています。後者のように言われると、夫は言い返すきっかけを失い、あなたの悲しみと向き合わざるを得なくなります。
どうしても感情がおさまらないときは、ノートに気持ちを書き出したり、信頼できる人や専門家に話を聞いてもらったりして、夫以外の場所で吐き出すことも大切です。
(内部リンク:夫に気持ちが伝わる会話の仕方を解説した記事)
3-2.不倫相手に直接連絡したり会いに行ったりする
2つ目は、不倫相手に直接連絡したり、会いに行ったりすることです。相手に別れてほしいと言いたくなる気持ちは、とてもよく分かります。けれども、この行動は多くの場合、思っている結果にはつながりません。
なぜなら、妻が不倫相手を責めると、夫は不倫相手を守る側に回りやすいからです。不倫相手が夫に、奥さんにひどいことを言われたと伝えれば、夫の目には妻が加害者のように映ってしまいます。
さらに、感情的になって相手を責めたり、職場や家に押しかけたりすると、言い方や行動によっては、あなたの方が法的なトラブルを抱えてしまうおそれもあります。不倫相手への直接の接触は避けてください。
どうしても不倫相手との関係を終わらせたい場合は、弁護士を通して進める方法があります。不倫相手に慰謝料を請求したり、今後夫と連絡を取らない約束を書面で交わしてもらったりすることで、関係に区切りをつけられる場合があるのです。
ただし、夫婦関係の修復を目指すなら、使い方には注意が必要です。夫が不倫相手をかばってかえってかたくなになったり、慰謝料のやり取りが夫婦の家計に影響したりすることもあります。弁護士にはやり直したいという希望も伝えたうえで、進め方を相談してください。
3-3.子どもや義両親を味方につけようとする
3つ目は、子どもや義両親を味方につけようとすることです。一人で抱えきれない苦しさから、身近な家族に分かってほしくなるのは自然なことです。
けれども、子どもに父親の悪口を言ったり、不倫のことを話したりするのは避けてください。子どもにとっては、父親も母親も大切な存在です。どちらかの味方になるよう求められると、子どもの心は深く傷ついてしまいます。
とはいえ、子どもは家の空気の変化に敏感です。パパとママ、けんかしてるの?と聞かれたときは、ごまかすのではなく、子どもが安心できる言葉で伝えてください。
「パパとママは今、大人同士で話し合ってることがあるの。でも、二人ともあなたのことが大好きなのは変わらないよ」
義両親に話して、夫を叱ってもらおうとするのも注意が必要です。親から責められた夫は、面目をつぶされたと感じ、妻への反発を強めてしまうことがよくあります。つらい気持ちを話す相手が必要なときは、夫との関係に直接かかわらない友人や、専門のカウンセラーを選ぶことをおすすめします。
3-4.「別れないなら離婚する」と脅す
4つ目は、別れないなら離婚すると脅すことです。この言葉は、どちらを選ぶか迷っている夫が、勢いで離婚を選んでしまうきっかけになりかねません。本当は離婚したくないのに、夫を動かしたい一心で、つい口にしてしまう妻は少なくありません。
なぜなら、追い詰められた夫は、意地になって、じゃあ離婚すると答えてしまうことがあるからです。あなたが一番望んでいない結果を、自分の言葉で引き寄せてしまうのです。
また、何度も脅しておきながら実行しないでいると、夫はあなたの言葉を本気で受け止めなくなります。大切なときに、あなたの言葉が夫に届かなくなってしまうのです。
夫を動かしたいときこそ、脅すのではなく、あなたの本当の願いを伝えてください。例えば、次のような言葉です。
「私は、あなたともう一度やり直したいと思ってる」
脅しは夫の反発を生みますが、素直な願いは、夫の心に静かに残ります。すぐに返事がなくても、この言葉は夫が迷ったときに思い出すものになるのです。
3-5.何もなかったふりをして我慢し続ける
最後のNG行動は、何もなかったふりをして我慢し続けることです。ここまで読んで、それなら何も言わずに耐えるしかないのかと感じた方もいるかもしれません。でも、それも違います。
気持ちを押し込めたまま普段通りにふるまっても、心の傷は消えません。我慢を重ねるほど、ある日突然感情が爆発したり、心や体の調子をくずしてしまったりすることがあります。
また、妻が何も言わないことで、夫が不倫を許してもらえたと受け取ってしまうこともあります。そうなると、夫には関係を見直す理由がなくなり、不倫がずるずると続いてしまうのです。
大切なのは、責め続けることでも、黙って耐えることでもなく、その間の道を選ぶことです。つらい気持ちとやり直したいという願いは、一度落ち着いて伝える。そのうえで、夫を変えようとするより、あなた自身が変わることに力を注ぐのです。
ここまでお伝えした5つのNG行動と、その代わりにとりたい行動を整理すると、次のようになります。
| ▼NG行動と代わりにとりたい行動の対照表 | |
| NG行動 | 代わりにとりたい行動 |
|---|---|
| 1.感情的に夫を責め続ける | 責める言葉ではなく、自分の気持ちを伝える言葉で話す |
| 2.不倫相手に直接連絡したり会いに行ったりする | 必要なときは弁護士を通し、やり直したい希望も伝えて相談する |
| 3.子どもや義両親を味方につけようとする | 子どもには安心できる言葉だけを伝え、つらさは夫と関係のない第三者に話す |
| 4.「別れないなら離婚する」と脅す | やり直したいという本当の願いを、素直に伝える |
| 5.何もなかったふりをして我慢し続ける | 気持ちは一度だけ落ち着いて伝え、自分が変わることに力を注ぐ |
4.夫に離婚を迫られても慌てなくていい理由
ここまで、やってはいけない行動をお伝えしてきました。ただ、夫婦関係の修復に落ち着いて取り組むには、もう一つ知っておいてほしいことがあります。それは、夫から離婚を迫られたときに、あなたがどんな立場にいるのかということです。
離婚を切り出されると、多くの妻はこのまま離婚させられてしまうのではないかと不安でいっぱいになります。けれども、あなたを守るための法律や制度は、ちゃんと用意されています。知っておくだけで心に余裕が生まれる、次の4つのことをお伝えします。
- 不倫した夫からの離婚請求は簡単には認められない
- 話し合いが進まないときは家庭裁判所の「円満調停」がある
- 別居になっても生活費は請求できる
- 暴力や脅しがあるときは安全を最優先にする
順番に解説していきます。
4-1.不倫した夫からの離婚請求は簡単には認められない
まず知っておいてほしいのは、不倫をした夫から離婚を求めても、簡単には認められないということです。夫婦関係を壊す原因をつくった側のことを、法律の世界では有責配偶者と呼びます。
日本では、夫婦の話し合いで離婚を決める協議離婚が基本です。この場合、あなたが離婚に同意しない限り、離婚は成立しません。夫から離婚届を渡されたときは、感情的に破ったりせず、落ち着いて自分の気持ちを伝えれば十分です。
「今はサインできない。私は、あなたとやり直したいと思ってるから」
夫が家庭裁判所に離婚の調停を申し立てることもあります。法務省の案内でも、話し合いがまとまらない場合は調停を利用し、それでもまとまらなければ審判などに進む流れが説明されています。ただ、調停はあくまで話し合いの場なので、あなたが合意しない限り、調停で離婚が成立することはありません。
さらに夫が裁判で離婚を求めたとしても、有責配偶者からの離婚請求は、原則として認められにくいとされています。認められるのは、別居が長い期間続いている、自立していない子どもがいない、離婚によって妻がとても苦しい状況に置かれない、といった条件がそろう場合に限られます。
あわせて、不倫相手とのやり取りが分かる画面やレシートなどは、問い詰めるためではなく自分を守る備えとして、静かに残しておくと安心です。夫が勝手に離婚届を出すのが心配なら、市区町村の役所に離婚届不受理申出をしておく方法もあります。
だからこそ、焦って結論を出す必要はありません。時間をかけて、夫婦関係を立て直す道を選べるのです。
4-2.話し合いが進まないときは家庭裁判所の「円満調停」がある
夫婦二人だけでは話し合いが進まないときに知っておいてほしいのが、家庭裁判所の夫婦関係調整調停(円満)です。これは、家庭裁判所で第三者を交えながら、夫婦関係を元に戻すための話し合いをする手続きで、夫からでも妻からでも申し立てられます。
家庭裁判所というと離婚の手続きをする場所というイメージがありますが、関係を回復するための調停も用意されているのです。裁判所の公式な案内によると、この調停では、夫婦関係が悪くなった原因について夫婦それぞれから事情を聞き、関係を良くするための解決案や助言をしてもらえます。
調停では、調停委員という第三者が間に入ってくれます。夫と二人きりだと感情的になってしまう話も、第三者がいることで落ち着いて伝えやすくなります。夫にとっても、妻の気持ちを冷静に聞く機会になるのです。
もちろん、調停を申し立てれば必ず夫が戻ってくるわけではありませんし、まずはこの記事でお伝えする関わり方を試してほしいというのが私の考えです。ただ、離婚したくない人にも公的な手段がある、と知っておくだけで、追い詰められた気持ちは少し楽になるはずです。
4-3.別居になっても生活費は請求できる
次に知っておいてほしいのは、別居になっても、夫には生活費を分担する義務があるということです。不倫を続ける夫から、少し距離を置きたいと別居を言い出されると、これからの生活費はどうなるのかと不安になりますよね。
法務省の案内では、夫婦が別居していても、夫婦それぞれの収入などに応じて、生活費や子どもの養育費を含む婚姻費用を分担すると説明されています。つまり、別居したからといって、夫が生活費を払わなくてよいことにはならないのです。
夫が生活費を払ってくれない場合や、金額について話がまとまらない場合は、家庭裁判所に婚姻費用の分担請求調停を申し立てることができます。調停では、夫婦の収入や支出などを確認しながら、解決を目指していきます。
生活費を求めることは、決してわがままではありません。お金の不安が小さくなれば、あなたは目の前の生活に追われず、夫婦関係の修復にじっくり向き合えるようになります。
なお、別居は夫婦の距離を広げてしまうこともありますが、それで関係が終わるわけではありません。別居中でも、あなたの関わり方しだいで、夫の気持ちを家庭に向け直すことは十分にできます。
(内部リンク:別居中から夫婦関係を修復する方法を解説した記事)
4-4.暴力や脅しがあるときは安全を最優先にする
ここまでは、離婚したくないあなたを守る法律や制度についてお伝えしてきました。ただし、一つだけ例外があります。夫から暴力をふるわれたり、脅されたりしている場合は、夫婦関係の修復よりも、あなたと子どもの安全を最優先にしてください。
暴力というと、なぐる、けるといった体への暴力を思い浮かべるかもしれません。けれども、大声でどなって怖がらせる、人格を否定する言葉を言い続ける、行動を細かく監視するといったことも、心への暴力にあたります。
内閣府の令和8年版男女共同参画白書によると、結婚したことのある人の25.1%が、配偶者から暴力を受けた経験があると答えています。決して、ごく一部の家庭だけの話ではないのです。
もし、夫といると怖くて体がこわばる、何をされるか分からないと感じているなら、ひとりで我慢しないでください。全国共通の短い番号である#8008(DV相談ナビ)や、24時間受け付けているDV相談プラス(0120-279-889)に相談することができます。今すぐ身の危険を感じるときは、迷わず110番に連絡してください。
また、暴力がなくても、眠れない、食べられないといった状態が続き、心や体が限界だと感じるときは、無理に修復を急がず立ち止まってください。この先どうするかを最後に決めるのは、あなた自身です。どんな道を選んでも、あなたが自分を大切にすることが何より優先されます。
5.夫が協力しなくても妻一人で始められる関係修復の5ステップ
ここまでで、あなたが法律や制度に守られていることが分かったと思います。すぐに離婚になるわけではないと分かれば、ここからは時間をかけて、夫婦関係を立て直すことに力を注げます。
夫婦関係の修復というと、夫婦二人で話し合って取り組むものだと思うかもしれません。けれども、不倫を続けている夫が、最初から協力してくれることはほとんどありません。だからこそ、まずはあなた一人から始めることが大切なのです。
これまで多くのご夫婦を見てきて、私が確信していることがあります。それは、夫婦のどちらか一方が変われば、もう一方も必ず変わり始めるということです。妻一人で始められる関係修復の流れは、次の5ステップです。
- 【Step1】まずは自分の心を落ち着かせる
- 【Step2】責める会話をやめて安心できる家庭をつくる
- 【Step3】夫の気持ちを否定せずに聞く
- 【Step4】自分自身の笑顔と魅力を取り戻す
- 【Step5】夫が自分から「戻りたい」と思える関係を育てる
(5つのステップが階段状に進んでいく流れを示した図の画像)
関係が修復するまでには、少なくとも1年ほどかかると考えておいてください。焦らず一つずつ進めていけるよう、それぞれのステップを詳しく解説していきます。
5-1.【Step1】まずは自分の心を落ち着かせる
最初のステップは、あなた自身の心を落ち着かせることです。夫を変えるための行動より先に、なぜ自分の心なのかと思うかもしれません。
不倫を知ってから、頭の中は夫と不倫相手のことでいっぱいになっていないでしょうか。今ごろ二人で会っているのではないか、このまま捨てられるのではないか。こうした不安が止まらない状態では、どんなに良い方法を知っていても、夫の前で冷静にふるまうことはできません。
まずは、不安な考えが頭の中をぐるぐる回り続ける状態を止めることが必要です。そのためにおすすめなのが、毎日5分ほど、ノートに今の気持ちを書き出すことです。次の3つの項目に沿って書くと、気持ちが整理されやすくなります。
| ▼気持ちの整理シート | ||
| 項目 | 書き出すこと | 記入例 |
|---|---|---|
| 1.今日つらかった出来事 | 心が苦しくなった場面を、そのまま書く | 夫が休日に、行き先を言わずに出かけた |
| 2.そのとき感じた気持ち | 怒り、悲しみ、不安などを、素直に書く | また会いに行ったのかと不安で、さみしかった |
| 3.本当は夫とどうなりたいか | 責めたい気持ちの奥にある願いを書く | 休日に家族で笑って過ごしたい |
※書いた内容は、誰にも見せなくてかまいません
特に3つ目の答えは、つらいときにあなたが進む方向を教えてくれる道しるべになります。
また、夫のスマホをのぞいたり、居場所を調べたりするのも、できるだけやめてください。確かめるほど不安は大きくなり、心はますます落ち着かなくなってしまうからです。
あわせて、睡眠や食事など、体を整えることも大切にしてください。心が落ち着いてくると、夫の言葉に振り回されず、次に何をすればいいかを自分で考えられるようになります。
(内部リンク:夫婦関係に悩んだときの感情の整え方を解説した記事)
5-2.【Step2】責める会話をやめて安心できる家庭をつくる
心が少し落ち着いてきたら、次は家庭の空気を変えていきます。1-1と1-4でお伝えしたように、夫は家で責められるほど、不倫相手という逃げ場を必要としてしまいます。この流れを、あなたの側から止めていくのです。
具体的には、不倫について問い詰める会話を、いったんやめてみてください。つらい気持ちとやり直したい願いを一度落ち着いて伝えたなら、それを何度もくり返す必要はありません。その代わりに、あいさつや何気ない会話を、少しずつ増やしていきます。
例えば、夫が帰ってきたときに、次のように声をかけるだけでも十分です。
「おかえり。ご飯、温めようか?」
最初のうちは、夫が驚いたり、何かたくらんでいるのではないかと警戒したりすることもあります。それでも、責めない日々が続くと、夫は少しずつ家で肩の力を抜けるようになっていきます。
ここで目指すのは、夫にとって家が責められる場所から、ほっとできる場所に変わることです。不倫を許したふりをするのとは違います。あなたは、夫婦関係を立て直すために、あえて家庭を安心できる場所にしているのです。
5-3.【Step3】夫の気持ちを否定せずに聞く
家庭の空気がやわらいでくると、夫がぽつりと本音をもらす瞬間がやってきます。そのときに大切なのが、夫の気持ちを否定せずに聞くことです。
ここで知っておいてほしいのは、不倫をした責任は夫にありますが、夫婦関係は二人でつくってきたものだということです。夫が不倫に走った背景には、夫婦の間で積み重なった不満やさみしさがあることが少なくありません。それを知ることは、あなたが悪かったと認めることではなく、関係を立て直すための手がかりを得ることなのです。
例えば、夫が次のようにもらしたとします。
「家にいても、なんか息がつまるんだよ」
ここで、不倫したのはあなたでしょと言い返したくなる気持ちは、よく分かります。けれども、そう言った瞬間に、夫は二度と本音を話さなくなってしまいます。代わりに、次のように受け止めてみてください。
「そう感じてたんだね。話してくれてありがとう」
夫の言葉に同意する必要はありません。夫がそう感じていた、という事実だけを受け止めればいいのです。自分の気持ちを分かってもらえたと感じた夫は、妻への見方を少しずつ変えていきます。
5-4.【Step4】自分自身の笑顔と魅力を取り戻す
夫との関わり方を変えるのと同じくらい大切なのが、あなた自身が笑顔を取り戻すことです。不倫を知ってから、毎日が夫のことだけで終わっていないでしょうか。
夫の行動に一日中振り回されていると、表情は暗くなり、自分に自信が持てなくなっていきます。それは夫から見ても、一緒にいて苦しい相手に映ってしまいます。
そこで、夫とは関係のない、あなた自身の時間を少しずつ増やしてみてください。昔好きだった趣味を再開する、友人とお茶をする、仕事や学びに打ち込む、身だしなみを整える。どんなに小さなことでもかまいません。
これは、不倫相手に負けないためではありません。夫がいなくても笑っていられる自分を取り戻すためです。自分の人生を楽しんでいる妻の姿は、夫の目にとても魅力的に映ります。
実際、夫の顔色ばかりうかがっていた妻が、自分の楽しみを見つけて明るくなったころから、夫の態度が変わり始めたというケースを、私はたくさん見てきました。人は、追いかけられると逃げたくなり、相手が離れていきそうだと感じると、その人の大切さに気づくものなのです。
5-5.【Step5】夫が自分から「戻りたい」と思える関係を育てる
最後のステップは、夫が自分から家庭に戻りたいと思える関係を育てていくことです。ここまでのステップを続けていくと、夫の帰りが早くなったり、家での会話が増えたりと、少しずつ変化が見え始めます。
このときに気をつけてほしいのが、変化を感じたからといって、焦って答えを求めないことです。もう不倫相手とは別れたのかと何度も確かめたくなりますが、別れたかどうかを何度も確かめないでください。確かめられるたびに、夫は再び責められているように感じてしまいます。
代わりに、夫の小さな変化を見つけたら、うれしい気持ちを素直に伝えてください。例えば、夫が早く帰ってきた日に、今日は一緒にご飯を食べられてうれしいと伝えるだけで十分です。良い時間が積み重なるほど、夫の心は自然と家庭へ戻ってきます。
ただし、修復の途中では、ほぼ必ず揺り戻しが起こります。良くなってきたと思った矢先に、夫がまた不倫相手と連絡を取っていると分かることもあるでしょう。それは失敗ではなく、夫の心が二つの場所の間で揺れている証拠です。
そんなときは、つらい気持ちを一度だけ静かに伝え、すぐにStep1に戻って自分の心を整えてください。揺り戻しのたびに責める生活に戻らなければ、夫の心は少しずつ家庭の方へ傾いていきます。
夫が不倫相手と別れるのは、妻に言われたからではなく、夫が自分で決めたときが一番長続きします。そして、あなたが変わり続けた時間は、不倫前よりも深い夫婦の絆をつくる土台になっていきます。
6.夫が不倫相手と別れて家庭に戻った妻の体験談
ここまでお伝えしてきた5つのステップは、決して理想論ではありません。ここでは、夫が不倫相手と別れてくれず、離婚まで切り出された状態から、関係を修復したAさんの体験をご紹介します。
Aさんは、夫を責めるのをやめて自分を変え始めてから約1年で、夫が自ら不倫相手と別れました。そして1年半がたつころには、不倫前よりも本音で話せる夫婦になっています。なお、ご本人の了承を得たうえで、内容を一部変えてお伝えしています。
6-1.不倫発覚から離婚を切り出されるまで
Aさんは40代の会社員で、小学生の子どもが2人いる4人家族です。夫の不倫に気づいたのは、夫のスマホに届いた一通のメッセージがきっかけでした。
問い詰めると、夫は不倫を認め、もう会わないと約束しました。ところが、その後も夫の帰りは遅いままで、休日に出かけることも増えていきました。不倫相手との関係が続いていると分かったAさんは、そのたびに夫を責め、別れてと泣いて頼み続けました。
けれども、夫の態度はかたくなになるばかりでした。そしてある夜、言い争いの末に、夫から「もう疲れた。離婚してほしい」と告げられたのです。
Aさんがご相談に来られたのは、その数日後のことです。夫を責めることも、泣いて頼むことも、すべてやり尽くしたと話すAさんは、もう何をすればいいのか分からないと、うつむいていました。
6-2.責めるのをやめて自分を変え始めた最初の半年
Aさんがまず取り組んだのは、自分の心を落ち着かせることでした。不倫を知ってからの数か月、Aさんは毎晩のように夫のスマホを確かめ、眠れない日々を過ごしていたのです。
そこで、夫の行動を調べるのをやめ、代わりに毎晩ノートに気持ちを書き出すことから始めました。最初はつらい言葉ばかりが並びましたが、続けるうちに、自分が本当に望んでいるのは夫を責めることではなく、家族で笑い合える日々だと気づいたそうです。
次にAさんは、夫に一度だけ、静かに気持ちを伝えました。「つらかったけど、私はあなたとやり直したいと思ってる」。それからは不倫の話を持ち出さず、あいさつや何気ない会話を大切にしました。
最初の数か月は、夫に何か裏があるのかと警戒され、心が折れそうになったこともあったそうです。それでもAさんは、学生時代に好きだった料理教室に通い始めるなど、自分の時間も少しずつ取り戻していきました。
半年が過ぎたころ、夫から離婚の話が出ることはなくなっていました。家で子どもたちと過ごす時間も、少しずつ増えていったのです。
6-3.夫が不倫相手と別れて家庭に戻るまでの1年
変化がはっきりと表れたのは、取り組みを始めて8か月ほどたったころです。ある晩、夫がぽつりと、仕事がうまくいかず家でも居場所がなかったと話してくれました。
Aさんは言い返したい気持ちをこらえ、「そうだったんだね、話してくれてありがとう」と受け止めました。この日を境に、夫は少しずつ自分の気持ちを話してくれるようになったそうです。
そして取り組みを始めてから1年が過ぎたころ、夫から「あの人とはちゃんと終わらせた。今まで本当にごめん」と打ち明けられました。Aさんが一度も別れたかどうかを確かめなかったにもかかわらず、夫は自分で決断したのです。今では、前よりも何でも話せるようになったと、Aさんは笑顔で話してくれます。
Aさんの体験から分かるのは、夫を変えようとするのをやめ、自分が先に変わったことが、夫の決断につながったということです。時間はかかりましたが、Aさんが選んだ道は、確かに夫婦をもう一度つなぎ直したのです。
6-4.一人で抱え込まずに専門家の力を借りるという選択
Aさんの体験を読んで、自分にもできるだろうかと不安に感じた方もいるかもしれません。夫の不倫と向き合いながら、責めずに自分を変え続けるのは、決して簡単なことではありません。
実際、Aさんも、つらくなって夫を責めそうになったことが何度もあったそうです。そのたびに、カウンセリングで気持ちを吐き出し、次に何をすればいいかを一緒に整理したことで、途中であきらめずに続けられたと話してくれました。
一人で取り組むと、どうしても自分の考えの中だけで堂々めぐりになってしまいます。友人や家族に相談しても、早く別れた方がいいと言われたり、夫を責める方向に話が進んだりして、かえって迷ってしまうこともあります。
私のカウンセリングは、夫婦二人で来ていただくものではありません。悩んでいる妻か夫のどちらか一方が、パートナーには内緒で受けていただくものです。夫が協力してくれない状況でも、あなた一人から関係修復を始められるよう、一緒に道筋を考えていきます。
夫婦関係の修復は、正しい方法を知り、それを続ける勇気があれば、必ず前に進められます。一人で抱えきれないと感じたときは、どうか専門家の力を借りるという選択肢があることを思い出してください。
7.夫の不倫と関係修復についてよくある質問
ここまで、夫が不倫相手と別れてくれないときの考え方と、関係修復の進め方をお伝えしてきました。最後に、ご相談の中で特によくいただく質問にお答えします。
信じられないのは、裏切られたのですから当然の気持ちです。ただ、その不安から夫を問い詰めたり、スマホを確かめたりし続けると、夫は再び家に居心地の悪さを感じてしまいます。信頼は、夫の行動が積み重なることで、少しずつ戻ってくるものです。
多くの方が、夫との良い時間が少しずつ増えていく中で、気づいたら前ほど苦しくなくなっていたと話しています。許しは、無理に決めるものではなく、関係が育つ中で自然とついてくるものなのです。
この時期に大切なのは、夫を追いかけたり責めたりせず、連絡は短く穏やかにすることです。生活費は第4章でお伝えした通り請求できますので、生活を守りながら、夫がいつでも帰れる場所を残しておいてください。
まとめ
夫が不倫相手と別れてくれない状況は、本当につらく、先の見えない不安でいっぱいになるものです。それでも、ここまで読み進めてくださったあなたは、もう変わるための一歩を踏み出しています。
最後に、この記事でお伝えした大切なポイントを振り返ります。
- 夫が不倫相手と別れない背景には、心の逃げ場や別れられない事情などの理由がある
- 夫の本命は、言葉ではなくお金や時間の使い方、家庭への態度から見極める
- 責める、不倫相手に会いに行く、脅すといった行動は、夫の心をさらに遠ざける
- あなたが同意しない限り、不倫した夫からすぐに離婚させられることはない
- 夫が協力しなくても、妻一人から関係修復を始めることができる
夫の気持ちを無理に変えることはできません。けれども、あなたが変われば、夫婦の関係は必ず動き始めます。家庭が安心できる場所になったとき、夫は自分から戻ってきます。
まずは今夜、5分だけでかまいませんので、ノートに今の気持ちをそのまま書き出してみてください。それが、あなたと夫がもう一度やり直すための、確かな最初の一歩になります。
あなたと夫が、もう一度心から笑い合える日が来ることを、私は心から願っています。




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