妻に不倫相手がいると分かり、何度話しても妻がその人と別れてくれない。それでもあなたは、妻と離婚したくないと思っている。今まさにそんな苦しい状況の中で、この記事にたどり着いたのではないでしょうか。
怒りや悔しさで眠れない夜が続き、強く言うべきか、黙って待つべきかも分からなくなっているかもしれません。妻から離婚を切り出されて、もう終わりなのかと感じている方もいると思います。
私は夫婦関係修復コーチとして20年以上、1万組を超えるご夫婦の関係修復をサポートしてきました。その中には、妻の不倫に苦しみながらも、夫が先に変わることで夫婦に戻れたご家庭がたくさんあります。
結論からお伝えすると、妻が不倫相手と別れてくれなくても、夫婦関係は修復できます。ただし、そのためには最初の動き方がとても大切です。
夫の不倫に悩んでいる妻の方にも、そのまま使える考え方です。この記事で分かることは、次のとおりです。
- 妻が不倫相手と別れてくれないとき、最初にやるべきこと
- 妻が不倫相手と別れられない心理
- 離婚したくない夫が知っておくべき法律の知識
- 妻と不倫相手への対応でやってはいけないこと
- 夫一人から始められる関係修復のステップと1年〜1年半の流れ
それでは、さっそく見ていきます。
1.妻が不倫相手と別れてくれないとき、離婚したくない夫が最初にやるべきこと
離婚したくない夫が最初にやるべきことは、妻を責めるのをやめ、家庭の生活を守り、離婚届にはサインしないことです。妻の不倫が分かった直後は誰でも冷静ではいられませんが、この時期の動き方が、その後の夫婦関係を大きく左右します。ここでは、その具体的な中身を順番にお伝えします。
1-1.まずは妻を問い詰めることと周りに広めることを止める
最初にやるべきことは、何か新しい行動を起こすことではありません。妻を問い詰めることと、周りに不倫を広めることを、いったん止めることです。
不倫を知った夫の多くは、毎晩のように妻を問い詰めます。例えば、次のような言葉です。
「いつから会ってたんだよ」
「あいつのどこがいいんだ」
答えを求めて責めるほど妻は口を閉ざし、家の中が取り調べの場のようになってしまいます。こうした言葉を浴び続けると、妻にとって家は安心できない場所になり、話を聞いてくれる不倫相手のほうに気持ちがさらに傾いてしまうのです。
周りに広めることも同じです。妻の両親や共通の友人、ときには不倫相手の職場にまで話してしまう方がいますが、これは逆効果になりやすい行動です。
周りに知られた妻は、恥ずかしさと怒りから、自分を守るために夫を敵だと考えるようになります。また、不倫相手の職場などに広めると、名誉毀損などの法律トラブルになるおそれもあります。
もちろん、一人で抱えきれないときに、信頼できる友人やカウンセラーに相談することは大切です。止めるべきなのは、妻を追い詰める目的で不倫を広めることです。
怒りをぶつけたくなるのは、あなたが家族を大切に思っている証拠です。だからこそ、まずはぐっとこらえることが、修復への最初の一歩になります。
1-2.「別れろ」と迫るほど妻が不倫相手に向かってしまう理由
妻に別れるよう強く迫るほど、妻は不倫相手から離れにくくなります。だからこそ大切なのは、妻に無理やり別れさせることではなく、妻が自分の意思で別れを選べる状況をつくることです。
その理由は、心理学で心理的リアクタンスと呼ばれる心の動きにあります。人は自分の自由を奪われそうになると反発し、かえってその自由にしがみつきたくなるのです。
妻にとって「別れろ」という言葉は、自分で決める自由を奪われる言葉に聞こえます。すると、本当は迷う気持ちがあっても、意地になって関係を守ろうとしてしまいます。
さらに、周りから反対されるほど二人の気持ちが燃え上がる現象もよく知られています。夫が強く反対すればするほど、妻と不倫相手は分かり合えるのはお互いだけだと感じ、結びつきが強くなるのです。
私がこれまでサポートしてきたご夫婦でも、夫が別れを迫り続けている間は、妻の不倫がなかなか終わりませんでした。反対に、夫が責めるのをやめて落ち着いた態度に変わってから、妻の気持ちが少しずつ家庭に戻り始めたケースが多くあります。
別れを迫るのをやめることは、遠回りに見えて、妻の心を取り戻す一番確実な道なのです。
1-3.離婚したくない夫が今日から守るべき3つの行動
妻を問い詰めるのをやめても、何もせずにただ待つわけではありません。まずは気持ちが少し落ち着いたタイミングで、自分の考えを一度だけ、短く伝えておきます。
「俺は離婚したくない。〇〇とこの家族を大事にしたいと思ってる。責めるつもりはないから、〇〇が自分で考えて決めてほしい」
ポイントは、不倫相手の話や過去のことには触れず、自分の気持ちと待つ姿勢だけを伝えることです。何度も繰り返すと圧力になるので、伝えるのは一度で十分です。そのうえで、今日から守ってほしい行動は次の3つです。
- 家族の生活リズムを崩さない
- 不倫の証拠を静かに残しておく
- 離婚届には自分からサインしない
それぞれ詳しく見ていきます。
家族の生活リズムを崩さない
不倫が分かると、夫が家に帰らなくなったり、妻を無視し続けたりすることがあります。しかし、家の空気が荒れるほど、妻は家庭から離れたくなります。
朝のあいさつ、食事、子どもの送り迎えなど、これまでの生活の流れはできるだけ変えずに続けてください。特に子どもがいる場合、親の変化は子どもの心に大きく影響します。
無理に明るくふるまう必要はありません。普段どおりの落ち着いた家を保つことが、妻にとって戻れる場所があるという安心感につながります。
不倫の証拠を静かに残しておく
証拠を残すのは、妻を責めるためではありません。この先、法律の手段が必要になったときに、自分と家族を守るための備えです。
自分が見たことや聞いたことを、日付と一緒にメモしておくだけでも十分な記録になります。ただし、妻のスマホのロックを勝手に解除するなど、法律上の問題になるおそれがある方法は避けてください。
よくある失敗は、集めた証拠を妻に突きつけてしまうことです。証拠はあくまでお守りとして、そっと手元に置いておくものだと考えてください。
離婚届には自分からサインしない
妻から離婚届を渡されても、その場でサインする必要はありません。一度離婚が成立してしまうと、元に戻すのはとても難しくなるからです。
妻から「もう無理だから、離婚届書いて」と言われても、離婚したくない気持ちと家族を大事にしたい思いを静かに伝え、今は決められないと返すだけで大丈夫です。勢いや怒りに任せて、離婚届には絶対にサインしないでください。
また、妻が勝手に離婚届を出してしまうのが心配な場合は、市区町村の役所に離婚届の不受理申出をする方法もあります。これで、自分の知らないうちに離婚が成立することを防げます。
2.妻が不倫相手と別れられない4つの心理
最初の動き方が分かったところで、次は妻の心の中に目を向けていきます。その前に、まず知っておいてほしいのは、妻が別れてくれないからといって、妻の心が完全に家庭から離れたとは限らないということです。
次のような様子が一つでも当てはまるなら、妻の心にはまだ家庭が残っています。
- 離婚の手続きを自分から進めようとしない
- 子どもの前では普通の母親としてふるまっている
- 外泊が続かず、夜には家に帰ってくる
- 責められると、怒るより先に黙ったり泣いたりする
それぞれのサインが何を意味するのかを、簡単に解説します。
離婚の手続きを自分から進めようとしない
離婚したいと口にしていても、弁護士に相談したり調停を申し立てたりしていないなら、妻の中にはまだ迷いがあります。本気で家庭を捨てる決意をした人は、言葉より先に行動に移すことが多いからです。
子どもの前では普通の母親としてふるまっている
子どもの前で家庭を守ろうとする姿は、妻が家族を大切に思っている証拠です。この気持ちは、関係を修復していくうえでの大きな土台になります。
外泊が続かず、夜には家に帰ってくる
不倫相手と会っていても、最後には家に帰ってくるのは、妻にとって家がまだ自分の居場所だからです。帰ってきたときの家の空気が、これからの妻の気持ちを大きく左右します。
責められると、怒るより先に黙ったり泣いたりする
黙ったり泣いたりするのは、妻の中に罪悪感や後ろめたさがあるからです。罪悪感があるということは、夫や家庭への気持ちが消えていないということでもあります。
こうしたサインがあるなら、修復の可能性は十分にあります。では、妻はなぜ、それでも不倫相手と別れられないのでしょうか。ここからは、その4つの心理を見ていきます。
2-1.家庭で満たされない寂しさを不倫相手で埋めている
妻が不倫相手と別れられない理由として、最も多いのが家庭で満たされない寂しさです。家事や子育てに追われる中で、誰にも話を聞いてもらえないと感じていた妻は少なくありません。
そんなときに、自分の話にじっくり耳をかたむけてくれる相手が現れると、妻はその人に心のよりどころを感じます。不倫相手が特別に魅力的なのではなく、寂しさを埋めてくれる存在だから離れられないのです。
ここで誤解しないでほしいのは、不倫の責任が夫にあるという意味ではないことです。どんな理由があっても、不倫を選んだのは妻自身です。
ただ、妻の寂しさを知ることは、修復にとって大きなヒントになります。妻が求めていたものが分かれば、夫一人の行動で家庭の中にそれを取り戻していけるからです。
例えば、仕事が忙しく、妻の話を聞き流すことが多かった夫が、相づちを打ちながら最後まで話を聞くようになっただけで、妻の表情がやわらいだというケースもあります。
2-2.不倫相手を心の逃げ場にして離れられなくなっている
次に多いのが、不倫相手を現実からの逃げ場にしているケースです。仕事や子育て、親との関係など、妻が日々のストレスを一人で抱えていると、不倫相手と過ごす時間だけが息抜きになってしまいます。
この状態の妻にとって、不倫相手と別れることは、唯一の逃げ場を失うことを意味します。そのため、頭では間違っていると分かっていても、なかなか手放せないのです。
逃げ場への依存は、相手を強く責められるほど深まります。家でつらい思いをするほど、逃げ場の大切さが増してしまうからです。
だからこそ、夫ができるのは、家庭そのものを妻にとってほっとできる場所に変えていくことです。逃げ場が必要なくなれば、妻は自然と不倫相手から心が離れていきます。
2-3.夫と向き合うことが怖くて決断を先送りしている
3つ目は、夫と向き合うことが怖くて、別れる決断を先送りしているケースです。妻の中には、本当は不倫を終わらせたいと思っている人もいます。
不倫を終わらせて家庭に戻れば、これから先ずっと責められ続けるのではないか。そんな不安から、妻は決断を先送りにしてしまいます。
罪悪感が強い妻ほど、夫の顔を見るのがつらくなり、不倫相手のほうに逃げてしまうこともあります。妻が冷たい態度をとっていても、その裏には怖さや後ろめたさが隠れていることが多いのです。
この心理を知っておくと、夫の関わり方が変わります。妻を責めない姿勢を続けることで、戻っても大丈夫かもしれないと妻が感じられるようになるからです。
2-4.不倫相手から引き止められて抜け出せなくなっている
最後に、妻自身が別れたくても、不倫相手に引き止められて抜け出せないケースがあります。別れ話をすると泣いてすがられたり、別れるなら夫にばらすと脅されたりするのです。
中には、命を絶つことをほのめかされたり、何度も電話やメッセージが届いたりして、妻が身動きできなくなっている場合もあります。このとき、妻は不倫相手への気持ちよりも、恐怖や責任感から関係を続けています。
妻が不倫相手からの連絡におびえている様子があれば、この状態を疑ってください。その場合、夫は責める立場ではなく、妻を守る立場に回ることが大切です。
脅しやつきまといがある場合は、一人で解決しようとせず、警察や弁護士への相談を考えてください。妻が困っているときに夫が支えになれたことが、関係修復のきっかけになることもあります。
3.離婚したくない夫が知っておくべき法律の知識
離婚したくない夫が知っておくべき法律のポイントは、3つあります。不倫した妻からの離婚請求は認められにくいこと、不倫相手への慰謝料は請求できるものの急がないほうがよい場合があること、そして離婚しないための円満調停という制度があることです。順番に詳しく見ていきます。
3-1.不倫した妻からの離婚請求は認められにくい
まず知っておいてほしいのは、不倫をした妻から離婚を求めても、簡単には認められないということです。
法務省が掲載している民法の資料では、裁判で離婚が認められる理由の一つとして、配偶者に不貞な行為があったときが挙げられています。つまり不倫は、不倫された側が離婚を求める理由になるものです。
反対に、不倫をした側は有責配偶者と呼ばれ、裁判で自分から離婚を求めても、原則として認められにくいとされています。妻が離婚したいと言っても、あなたが合意しなければ、すぐに離婚が成立するわけではありません。
妻が家庭裁判所に離婚調停を申し立てることもありますが、調停はあくまで話し合いの場です。あなたが離婚に同意しなければ、調停で離婚が決まることはありません。
調停の呼び出しが届いたら、欠席せずに出席し、離婚したくない気持ちと家族を大切にしたい思いを、調停委員に落ち着いて伝えてください。妻を責める話をするより、冷静で誠実な姿を見せるほうが、調停委員にも妻にも気持ちが伝わります。
ただし、別居が長く続いた場合など、状況によって判断が変わることもあります。自分のケースが気になる場合は、弁護士に確認しておくと安心です。
この知識の一番の意味は、あなたには関係を修復するための時間があると分かることです。焦って結論を出す必要はありません。
3-2.不倫相手への慰謝料請求が関係修復を遠ざけることもある
次は、多くの夫が気になる慰謝料についてです。不倫相手への慰謝料は請求できますが、離婚したくない場合は、目的と時期を見極めてから考えるほうが安全です。請求の仕方によっては、関係修復を遠ざけてしまうことがあるからです。
まず、請求そのものは法律上も認められている手段です。法テラスでは、不貞相手が配偶者の存在を知りながら肉体関係を持った場合などには、配偶者と不貞相手に対して連帯して慰謝料を請求できると説明されています。
ただし、請求をきっかけに、妻が不倫相手をかばって、夫への反発を強めてしまうことがあります。
また、慰謝料は妻と不倫相手が一緒に負うものなので、不倫相手が支払った分の一部を妻に求めてくる場合があります。そうなると、結局は家計からお金が出ていくことにもなりかねません。
だからこそ、請求する目的をはっきりさせることが大切です。お金よりも、不倫関係を確実に終わらせることが目的なら、弁護士を通じて、今後妻に連絡しないことを約束させる方法もあります。
私としては、怒りが落ち着き、妻との関係を少しずつ立て直せてから考えても遅くはないと考えています。請求するかどうかは、修復の流れを見ながら弁護士と相談して決めてください。
3-3.離婚しないための円満調停という選択肢
慰謝料のように相手に責任を問う手段とは別に、夫婦の話し合いを助けてくれる公的な制度もあります。妻と二人ではもう話し合いができないと感じている方に知っておいてほしいのが、家庭裁判所の夫婦関係調整調停(円満)です。
裁判所の案内によると、家庭裁判所には、離婚について話し合う調停だけでなく、夫婦関係を円満にするための調停もあります。調停委員が間に入り、夫婦がもう一度うまくやっていくための話し合いを手伝ってくれます。
この調停は、妻が家を出てしまった場合や、顔を合わせると言い争いになってしまう場合に役立ちます。第三者が入ることで、お互いが冷静に気持ちを伝えやすくなるからです。
ただし、裁判所の手続きと聞くだけで、妻が責められていると感じてしまうこともあります。申し立てるかどうかは、妻の様子をよく見て判断してください。調停を使う場合も、妻の心が動くかどうかは、毎日の夫の関わり方によるところが大きいことを覚えておいてください。
ここまでお伝えした法律の手段を、離婚したくない夫の目線で整理すると、次のようになります。
| ▼離婚したくない夫が使える法律の手段 | |||
| 不倫相手への慰謝料請求 | 弁護士を通じて連絡しない約束をさせる | 円満調停 | |
|---|---|---|---|
| 目的 | 不倫で受けた心の苦しみへの償いを求める | 不倫相手と妻の関係を確実に終わらせる | 第三者を交えて、夫婦の関係を立て直す話し合いをする |
| 関係修復への影響 | 妻が不倫相手をかばい、夫への反発を強めることがある | 妻への伝わり方によっては、反発を招くことがある | 妻が責められていると感じることがある |
| 向いている状況 | ・妻との関係が落ち着いてきたとき ・弁護士と時期を相談できるとき |
・不倫相手からの連絡や接触が続いているとき ・家庭への影響が心配なとき |
・二人では話し合いができないとき ・妻が家を出ているとき |
どの手段も、関係修復を後押しする使い方ができれば心強い味方になります。反対に、怒りに任せて使うと、妻の心をさらに遠ざけてしまうことを覚えておいてください。
関連記事:離婚調停で離婚したくないときに夫婦関係を修復する方法
4.妻と不倫相手への対応でやってはいけない4つのこと
ここまで、最初の動き方と法律の知識をお伝えしてきました。一方で、良かれと思った行動が、修復を大きく遠ざけてしまうこともあります。特に気をつけてほしい行動は、次の4つです。
- 不倫相手に直接会って怒りをぶつける
- 妻のスマホや行動を監視し続ける
- 離婚届や別居を脅しの道具に使う
- 子どもや義両親を味方につけて妻を追い詰める
どれも、怒りや不安が強いときほどやってしまいがちな行動です。順番に解説していきます。
4-1.不倫相手に直接会って怒りをぶつける
まず避けてほしいのが、不倫相手に直接会って怒りをぶつけることです。一言言ってやらないと気が済まない気持ちはよく分かりますが、ほとんどの場合、状況は悪くなります。
感情が高ぶった状態で会うと、言い争いがエスカレートし、つい強い言葉や手が出てしまうことがあります。そうなると、脅しや暴力として、あなたのほうが法律上の責任を問われるおそれがあります。
さらに、不倫相手はその出来事を自分に都合よく妻に伝えます。夫に怖い目にあわされたと聞いた妻は、不倫相手をかばう気持ちを強めてしまうのです。
不倫相手に関係をやめてほしいと伝えたい場合は、自分で会いに行くのではなく、弁護士を通すのが安全です。
4-2.妻のスマホや行動を監視し続ける
次に、妻のスマホを何度もチェックしたり、行き先を細かく確かめたりする監視も逆効果です。不安な気持ちから、つい続けてしまう方は少なくありません。
「今どこにいるの?」
「誰と一緒?写真送って」
こうしたメッセージが一日に何度も届くと、妻は息がつまるように感じます。その息苦しさから逃げるために、さらに不倫相手に心を寄せてしまうのです。
また、妻に内緒で位置情報を調べる機器を取り付けるなどの行為は、法律上の問題になるおそれもあります。1-3でお伝えした証拠の記録は、必要な分が残せたら、そこで手を止めてください。
監視を続けることは、あなた自身の心もすり減らします。妻の行動ではなく、自分にできることに目を向けることが大切です。
4-3.離婚届や別居を脅しの道具に使う
3つ目は、離婚届や別居を脅しの道具に使うことです。別れないなら離婚だと言えば、妻が目を覚ますと考えて、離婚届や別居をちらつかせる方もいます。
しかし、妻の気持ちが不倫相手に向いているときにこれを言うと、妻はそのまま離婚を受け入れてしまうことがあります。脅しのつもりだった言葉で、本当に離婚が決まってしまうのです。
例えば、夫が勢いで次のように言うと、妻はあっさりとこう答えることがあります。
夫「そんなに好きなら、離婚届に判を押せよ」
妻「いいよ。じゃあ、押すね」
このようなやり取りから、一気に離婚へ進んでしまったご夫婦もいます。離婚したくないのであれば、離婚や別居という言葉は、駆け引きに使わないでください。
4-4.子どもや義両親を味方につけて妻を追い詰める
最後に、子どもや義両親を味方につけて、妻を追い詰めることも避けてください。
子どもに母親の不倫を話すと、子どもは深く傷つきます。親の問題を背負わされた子どもは、大人になってからも心に影響が残ることがあります。
義両親に相談して妻を叱ってもらおうとするのも、うまくいかないことが多い方法です。多くの場合、親は自分の子どもの味方になり、夫が悪者にされてしまいます。
義両親から事情を聞かれたときは、妻を責める話はせず、家庭を大切にしたい気持ちだけを伝えてください。例えば、次のような伝え方です。
「お義母さん、ご心配をおかけしてすみません。今は私なりに、家族を大切にしようと努めています」
妻を孤立させても、妻の心は家庭に戻ってきません。妻が戻ってこられるように、逃げ道をふさがずに残しておくことが、修復への近道になります。
5.妻の気持ちを家庭に戻すために夫一人から始める4つのステップ
ここまで、やってはいけない行動を見てきました。では、離婚したくない夫は、具体的に何をすれば良いのでしょうか。
答えは、妻を変えようとするのではなく、夫であるあなたが先に変わることです。妻の協力がなくても、夫一人から始められる修復のステップは、次の4つです。
- ステップ1:自分の怒りと不安を落ち着かせる
- ステップ2:妻を責めない会話に切り替える
- ステップ3:家の中を妻が安心できる場所に変える
- ステップ4:妻が戻りたくなる夫に自分を変えていく
この4つは順番に積み重ねていくものです。それぞれ詳しく見ていきます。
5-1.ステップ1:自分の怒りと不安を落ち着かせる
最初のステップは、妻に何かをすることではありません。あなた自身の怒りと不安を落ち着かせることです。
心が荒れたままだと、どんなに良い方法を知っていても、妻の一言で感情が爆発してしまいます。頭の中で不安や怒りがぐるぐる回り続ける状態を、私はモンキーマインドと呼んでいます。この状態では、正しい判断ができません。
落ち着くためにおすすめなのは、今の気持ちをノートに書き出すことです。悔しい、悲しい、許せないといった気持ちを紙に出すと、頭の中が少し整理されます。怒りがこみ上げてきたときは、その場を離れて深呼吸をしたり、散歩で体を動かしたりするのも効果があります。
ここで知っておいてほしいのは、妻を許せない気持ちを無理に消さなくていいということです。修復したいのに許せない自分を責めてしまう方は多いのですが、裏切られて許せないと感じるのは自然なことです。
許すかどうかは、今決める必要はありません。妻との関係が少しずつ変わっていく中で、気持ちも自然と変わっていきます。今は、許せない気持ちを抱えたままでも、行動だけは落ち着いたものにする、と考えてください。
よくある失敗は、気持ちが落ち着く前に、妻との大事な話し合いをしてしまうことです。怒りが強いときほど、大きな決断や話し合いは先に延ばしてください。
5-2.ステップ2:妻を責めない会話に切り替える
気持ちが少し落ち着いてきたら、次は妻との会話を変えていきます。目指すのは、不倫の話をしない、責めない会話です。
不倫の話題は、今はあえて出さないでください。妻の中では、不倫の話になると責められるという警戒心ができあがっているからです。
まずは、天気や子どものこと、晩ごはんのことなど、何気ない会話から始めます。例えば、次のような声かけです。
「今日、寒かったね。帰り大丈夫だった?」
「〇〇、今日学校で縄跳びほめられたって」
短い言葉でも、責めずに話しかけてくれる夫だと妻が感じることが大切です。自分の気持ちを伝えたいときも、「なんで分かってくれないんだ」と相手を責めるのではなく、「俺は家族を大事にしたいと思ってる」と自分を主語にして話します。
妻が話し始めたら、途中で口をはさまずに最後まで聞いてください。妻が不倫相手をかばったり、夫を傷つけるようなことを言ったりしても、言い返すのはぐっとこらえます。
そんなときは、内容に同意するのではなく、妻の気持ちだけを受け止めます。「そう思ってたんだね」と一言返すだけで、妻はこの人には本音を話しても大丈夫だと感じるようになります。
会話が続かない日があっても、落ち込む必要はありません。妻の返事がそっけなくても、話しかけ続けること自体が、少しずつ妻の警戒心をほぐしていきます。
5-3.ステップ3:家の中を妻が安心できる場所に変える
会話が少しずつ戻ってきたら、家そのものを、妻にとって安心できる場所に変えていきます。2章でお伝えしたように、妻が不倫相手に寂しさや逃げ場を求めているなら、家庭にそれがあれば不倫相手は必要なくなるからです。
具体的には、家事や子育てを自分から引き受けることから始めてください。妻が言う前にごみを出す、子どもをお風呂に入れるなど、小さなことで十分です。そして、妻がしてくれたことには、ありがとうと言葉で伝えます。
妻の帰りが遅い日に、どこに行っていたのかと問い詰めないことも大切です。不安になる気持ちはあっても、おかえりと迎えるだけにしてください。
すでに妻が家を出て別居している場合は、連絡の取り方が家の空気の代わりになります。返事を求める連絡や長いメッセージは控え、子どもの様子など短く温かい内容を、妻の負担にならない間隔で送ってください。
「〇〇、今日は自分で宿題終わらせてたよ。体調崩してない?」
このような責めない連絡を続けることで、妻にとって夫との関係が、いつでも戻れる安心な場所になっていきます。
よくある失敗は、これだけやっているのにと、妻に見返りを求めてしまうことです。妻の反応がなくても、ため息をついたり不機嫌になったりしないでください。安心できる家は、毎日の小さな積み重ねでできあがっていきます。
関連記事:別居中の妻との連絡頻度と関係を修復するきっかけ
5-4.ステップ4:妻が戻りたくなる夫に自分を変えていく
最後のステップは、妻が自分から戻りたいと思える夫に、自分自身を変えていくことです。ここまでの3つのステップが守りだとすれば、このステップは攻めにあたります。
妻に戻ってきてほしいとお願いし続けても、妻の心は動きません。人は頼まれて動くのではなく、魅力を感じたときに自分から近づいていくものだからです。
身だしなみを整える、運動をして体を引きしめる、仕事や趣味に前向きに取り組むなど、自分を磨く時間を持ってください。妻のことばかり考えて暗い顔をしている夫より、生き生きとしている夫のほうが、妻の目にはずっと魅力的に映ります。
さらに大切なのは、内面の変化です。感情を上手にコントロールし、妻の気持ちを受け止められるようになると、妻はこの人となら安心して暮らせると感じるようになります。
そして、この変化は妻のためだけのものではありません。感情に振り回されず、人の気持ちを受け止められる力は、仕事や子どもとの関係、あなたの人生そのものを良くしてくれます。妻の反応に一喜一憂しなくてすむのも、自分が変わることに集中する大きな利点です。
毎日の実践を続けるために、寝る前に次の4つを振り返ってみてください。できた日に○をつけていくと、自分の変化が目に見えて分かります。
| ▼夫一人から始める修復の1週間振り返りシート | |||||||
| 振り返る項目 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 今日、妻を責める言葉を飲み込めたか | |||||||
| 今日、妻に責めない声かけをしたか | |||||||
| 今日、家族のために何か一つ行動できたか | |||||||
| 今日、自分を磨く時間を少しでも持てたか | |||||||
記入するときのコツを、簡単にお伝えします。
今日、妻を責める言葉を飲み込めたか
できなかった日があっても、自分を責めずに明日に切り替えれば大丈夫です。
今日、妻に責めない声かけをしたか
妻の返事がなくても、声をかけられた自分を認めてあげてください。
今日、家族のために何か一つ行動できたか
小さなことでも、一つできていれば十分です。
今日、自分を磨く時間を少しでも持てたか
自分を大切にできている夫ほど、妻にも落ち着いた態度でいられます。
あなたが変われば、夫婦の関係も必ず変わり始めます。
6.妻が不倫相手と別れて夫婦に戻るまでの1年〜1年半の流れ
夫婦関係の修復には、早くても1年、多くの場合は1年〜1年半ほどかかります。先の見通しを持っておくと途中で不安になりにくいので、おおまかな流れを3つの時期に分けて表にまとめました。
| ▼妻が不倫相手と別れて夫婦に戻るまでの3つの時期 | |||
| 最初の3か月 | 4〜9か月 | 10か月〜1年半 | |
|---|---|---|---|
| この時期の目標 | ぶつかり合いを減らし冷静さを取り戻す | 妻との会話と信頼を少しずつ取り戻す | 妻が自分の意思で不倫相手と離れる |
| 妻によく見られる様子 | 冷たい態度や無視がまだ多い | 会話が増える一方で、冷たい日に戻ることもある | 不倫相手との関係に疲れた様子を見せる |
| 夫が中心に取り組むこと | ・ステップ1:怒りと不安を落ち着かせる ・ステップ2:責めない会話を続ける |
・ステップ3:家を安心できる場所に変える ・ステップ4:自分を磨いて変えていく |
・妻の本音を責めずに最後まで聞く ・4つのステップを続ける |
| やってはいけないこと | 妻を問い詰める、周りに不倫を広める | 良くなったと思って不倫の話を持ち出す | 別れたかどうかを妻に確かめる |
| 修復が進んでいるサイン | 言い争いが減り、妻の表情がやわらぐ | 妻から話しかけてくる、スマホを隠さなくなる | 妻が本音や謝罪の言葉を口にする |
表は、今の自分がどの時期にいるのかを確かめるときにも役立ちます。それぞれの時期の様子と、気をつけたいことを詳しく見ていきます。
6-1.最初の3か月:ぶつかり合いを減らし冷静さを取り戻す
最初の3か月は、夫婦のぶつかり合いを減らし、家の中を落ち着かせる時期です。ステップ1とステップ2が中心になります。
この時期の妻は、まだ不倫相手に気持ちが向いていることがほとんどです。冷たい態度をとられたり、無視されたりすることもあります。
それでも、夫が責めるのをやめて落ち着いた態度を続けていると、少しずつ変化が表れます。言い争いの回数が減ったり、妻の表情がやわらいだりするのが、この時期によく見られるサインです。
一方で、妻が何も変わらないように見えて、この方法で本当に大丈夫なのかと不安になる方も多い時期です。
しかし、この3か月で目指すのは、妻を変えることではありません。夫婦の関係がこれ以上悪くならない土台をつくることです。
6-2.4〜9か月:妻との会話と信頼を少しずつ取り戻す
家の中が落ち着いてきたら、4か月目から9か月目ごろは、妻との会話と信頼を少しずつ取り戻していく時期です。ステップ3とステップ4に、本格的に取り組んでいきます。
この時期に修復が順調に進んでいると、妻から話しかけてくることが増えたり、スマホを隠すようなしぐさが減ったりします。家族の予定を一緒に立てる、夫の体調を気づかうといった変化が見られることもあります。こうしたサインは、あなたの関わり方が妻に届き始めている証拠です。
ただし、良くなったと思った翌日に、また冷たい態度に戻ることもあります。修復は一直線には進まず、行ったり来たりを繰り返しながら進むものです。
ここでの大きな失敗は、少し良くなったからといって、不倫の話を持ち出してしまうことです。もう大丈夫だろうと思って問い詰めると、それまで積み上げてきた信頼が一気に崩れてしまいます。
妻の態度が後戻りしても、落ち込まずに同じ関わり方を続けてください。その安定した姿こそが、妻にとってこの人は信頼できるという気持ちを育てていきます。
6-3.10か月〜1年半:妻が自分の意思で不倫相手と離れる
10か月目から1年半ごろは、妻が自分の意思で不倫相手と離れていく時期です。家庭が安心できる場所になり、夫との信頼が戻ってくると、妻にとって不倫相手は必要な存在ではなくなっていくからです。
この時期には、妻が不倫相手との関係に疲れた様子を見せたり、夫に本音を話してくれたりすることがあります。妻がふと、次のように口にすることもあります。
「迷惑かけて、ごめんね」
ここで気をつけてほしいのは、別れたかどうかを妻に確かめないことです。「もう別れたのか」と聞きたくなる気持ちは分かりますが、それを聞くと、妻は再び見張られていると感じてしまいます。
妻が自分から話してくれたときは、責めずに最後まで聞いてください。「話してくれてありがとう」と伝えることで、妻は本当に家庭に戻ってきて良いのだと安心できます。
一方で、正直にお伝えしておきます。1年半ほど続けても、会話がまったく増えない、家に帰らない日が続く、離婚の手続きを具体的に進めているといった状態が変わらない場合は、自分一人で抱え込まず、夫婦問題の専門家に状況を見てもらってください。関わり方のどこかに、見直すべき点があることも多いからです。
また、暴力や脅しがある場合など、あなたや子どもの心身が危険にさらされているときは、修復よりも安全を優先してください。自分と子どもの人生を守ることも、大切な選択の一つです。
それでも、ここまで真剣に自分と向き合ってきた経験は、どんな結果になってもあなたの力として残ります。そして多くのご夫婦は、この時期を越えて、新しい関係を築いていく準備を整えていきます。
7.妻の不倫から1年3か月で夫婦関係を取り戻したAさんの実例
ここまでの流れを、実際の例で見ていきます。私がサポートしたAさんは、妻を責めるのをやめて自分の行動を変えたことで、不倫が分かってから1年3か月後、妻が自分から不倫相手と別れて家庭に戻ってきました。
どんな状況から、どのように変わっていったのかを順番にお伝えします。
7-1.妻を責め続けて離婚を切り出されたAさんの状況
Aさんは40代の会社員で、30代後半の妻と小学生の子ども2人の4人家族です。仕事が忙しく、家のことは妻に任せきりになっていました。
ある日、Aさんは妻のスマホに届いた通知から、妻に不倫相手がいることを知りました。怒りがおさまらないAさんは、その日から毎晩のように妻を問い詰めるようになります。
「いつまで会うつもりなんだよ」
「子どもに顔向けできるのか」
さらに、妻の両親にも事情を話し、妻をしかってもらおうとしました。しかし、妻はますます口を閉ざし、ある夜、もうあなたとは暮らせないから離婚したいと言い出したのです。
もう終わりかもしれないと思ったAさんは、妻には内緒で、一人で私のカウンセリングに来られました。最初は、どうすれば妻に不倫をやめさせられるのかということばかりを話していました。
7-2.Aさんが一人で始めた行動と妻の変化
カウンセリングを重ねる中で、Aさんは、妻を変えようとするほど妻が離れていくことに気づきました。そこで、自分の行動を変えることに集中し始めたのです。
まずAさんは、妻を問い詰めるのをやめ、怒りがわいたときはノートに気持ちを書き出すようにしました。妻の両親には、心配をかけたことを謝り、今は家族を大事にしたいと伝えました。
そのうえで、朝のあいさつや子どもの話など、責めない会話を毎日続けました。週末は子どもを連れて公園に行き、妻が一人で休める時間をつくるようにしました。
始めて3か月ほどは、妻の態度はほとんど変わりませんでした。一度、妻が夜遅くまで帰らなかった日に、Aさんは我慢できずに問い詰めてしまい、妻はまた口をきかなくなりました。
Aさんは、もう無理かもしれないと落ち込みました。それでも、翌日に責めたことを短く謝り、次の日からまた同じ関わり方に戻りました。この一度のつまずきで投げ出さなかったことが、その後の変化につながっていきます。
半年がたつころには、妻から子どもの話をしてくるようになり、家族4人で食卓を囲む日が増えていきました。再び妻の帰りが遅い夜があっても、Aさんは問い詰めず、おかえりとだけ伝えるようになっていました。
7-3.妻が不倫相手と別れて家庭に戻ったきっかけ
取り組みを始めてから1年ほどたったある夜、妻がAさんに、実は相手との関係に疲れていると打ち明けてきました。Aさんは責める言葉を飲み込み、妻の話を最後まで聞きました。
そのうえで、Aさんは妻にこう伝えました。
「話してくれてありがとう。俺も、ずっと寂しい思いをさせてたんだと思う」
この言葉を聞いた妻は、涙を流しながら謝ったそうです。それから間もなく、妻は自分の意思で不倫相手との関係を終わらせました。
不倫が分かってから1年3か月後、妻はAさんに、離婚の話はもうなかったことにしてほしいと伝えました。今では、夫婦で子どもの行事に出かけるなど、以前よりも会話の多い家庭になっています。
Aさん自身も、感情に振り回されずに人の話を聞けるようになり、職場の部下や子どもとの関係まで良くなったと話してくれました。妻を取り戻すために始めた努力が、Aさんの人生そのものを変えたのです。
Aさんの例から分かるのは、妻を無理に別れさせなくても、夫が変わることで妻は自分から戻ってくるということです。そして、その変化には1年以上の時間がかかることも、知っておいてほしいポイントです。
8.妻の不倫に悩む夫からよくある質問
最後に、妻の不倫に悩む夫から、カウンセリングの現場でよく受ける質問にお答えします。
8-1.不倫相手から連絡が来たらどうすればいい?
呼び出されても、一人で会いに行くのは避けてください。連絡の内容が妻と別れてほしいといったものであっても、その場で返事をする必要はありません。返事をするとしても、次のように短く伝えるだけで十分です。
「話し合うことはありません」
警察には、緊急ではない相談を受け付ける窓口として、#9110という相談専用の電話番号があります。ただし、今まさに身の危険を感じるときは、迷わず110番に通報してください。
不倫相手からの連絡は、あなたを怒らせて夫婦の仲をさらに悪くさせようとするものであることも少なくありません。相手のペースに乗らないことが、家族を守ることにつながります。
8-2.子どもに妻の不倫を話すべき?
ただ、子どもは家の空気の変化をとても敏感に感じとります。何かあったのかと聞かれたときは、うそをつくのではなく、子どもが安心できる言葉で答えてください。
「お父さんとお母さんは、今ちょっと大事な話し合いをしてるんだ。でも、二人とも〇〇のことが大好きなのは変わらないよ」
子どもに必要なのは、両親の問題の詳しい説明ではなく、自分は大切にされているという安心感です。その安心感を守ることも、夫婦関係の修復の大切な一部です。
8-3.一人で抱えきれないときはどこに相談すればいい?
慰謝料や離婚など法律のことが心配な場合は、弁護士に相談するのが確実です。費用が心配な方は、国が設立した法テラスで、収入や資産などの条件を満たせば、無料の法律相談を利用できる場合があります。
夫婦関係そのものを修復したい場合は、夫婦問題を専門にするカウンセラーに相談するのが近道です。私のカウンセリングは、夫婦二人で来ていただくものではなく、悩んでいる夫か妻のどちらか一方が、パートナーには内緒で来られる形です。妻の協力がなくても、あなた一人から修復は始められます。
眠れない日や食欲のない日が長く続いているときは、無理をせず早めに医療機関を頼ってください。
まとめ
この記事では、妻が不倫相手と別れてくれないとき、離婚したくない夫がどう動けば良いのかをお伝えしてきました。大切なポイントをもう一度振り返ります。
- 妻を問い詰めることと周りに広めることを、まずは止める
- 別れを迫るほど、妻は不倫相手から離れられなくなる
- 不倫した妻からの離婚請求は認められにくく、修復の時間はある
- 不倫相手に直接会う、監視する、離婚を脅しに使うことは避ける
- 夫一人が先に変わることで、妻は自分の意思で家庭に戻ってくる
- 修復には1年〜1年半ほどかかることを前提に、焦らず続ける
妻の不倫を知った今、あなたは深く傷つき、先の見えない不安の中にいると思います。それでも、離婚したくないと思えるのは、あなたが家族を心から大切にしているからです。
妻が不倫相手と別れてくれなくても、夫婦関係はやり直せます。必要なのは、妻を変えようとすることではなく、あなたが先に変わる勇気です。
今日からできる小さな一歩を、ぜひ始めてください。その積み重ねの先に、もう一度家族みんなで笑い合える日が、きっと待っています。




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