パートナーから「修復する気がない」と言われた瞬間、頭が真っ白になり、何も言い返せなかった方も多いと思います。謝ろうとしても、話し合おうとしても、その気持ちそのものを拒まれたように感じて、胸が苦しくなりますよね。
私は夫婦関係修復コーチとして20年以上、1万組を超えるご夫婦の関係修復をサポートしてきました。その中で、同じ言葉を言われた方が、時間をかけて夫婦関係を取り戻していく姿を何度も見てきました。
結論からお伝えすると、修復する気がないという言葉は、夫婦の終わりを決める言葉ではありません。大切なのは、言われた直後の対応と、その後にあなた一人からでも始められる行動です。
この記事では、まず今すぐ知りたい疑問にお答えし、その後に一人から始められる修復の進め方までお伝えします。
- 修復する気がないと言われても関係修復が間に合う理由
- 言われた直後にそのまま使える返し方
- 関係をさらに悪化させるやってはいけない行動
- 相手が修復を拒む本当の理由と拒否の強さの見極め方
- 相手の協力がなくても一人で始められる関係修復の5ステップ
- 1年〜1年半で関係が変わっていく流れと頼れる相談先
読み終えるころには、今の状況を落ち着いて受け止め、今日から何をすればよいのかがはっきり分かっているはずです。ここからの行動しだいで、夫婦の未来は変えられます。
1.「修復する気がない」と言われても、まだ関係修復は間に合う
最初に、あなたがいちばん知りたいと思っている、もう修復は無理なのかという疑問にお答えします。
結論からお伝えすると、修復する気がないと言われても、関係修復はまだ間に合います。この言葉は離婚の決定ではなく、多くの場合は今までの修復のやり方を拒んでいるものであり、法律のうえでもすぐに離婚が決まるわけではないからです。
その理由を、3つの視点から順番にお伝えします。
1-1.「修復する気がない」は離婚が決まったという意味ではない
相手から修復する気がないと言われると、もう離婚するしかないのだと思い込んでしまいがちです。けれども、この言葉は夫婦の終わりを決める宣告ではありません。
修復する気がないという言葉と、離婚したいという言葉は、同じ意味ではありません。修復する気がないという言葉は、今は関係を良くするための努力をする気持ちになれない、という今の状態を表していることが多いのです。
人は強い怒りや疲れを感じているとき、本当の気持ちよりも強い言葉を使ってしまうことがあります。特に、何度も話し合いを重ねてきた後や、ケンカの直後に出た言葉は、そのときの感情が大きく影響しています。
実際に私がサポートしてきたご夫婦の中にも、パートナーから同じ言葉を言われた後、1年から1年半ほどかけて、もう一度笑って話せる関係を取り戻した方がたくさんいます。
もちろん、言葉を軽く受け流してよいわけではありません。相手がそこまで追い詰められている、というサインとして真剣に受け止める必要があります。ただ、それは終わりのサインではなく、今までのやり方を変える時が来たというサインなのです。
1-2.相手が拒んでいるのは今のやり方での修復であることが多い
では、相手はいったい何を拒んでいるのでしょうか。多くの場合、相手が拒んでいるのはあなたという存在ではなく、これまでくり返されてきた修復のやり方です。
例えば、問題が起きるたびに長い話し合いをして、謝って、しばらくするとまた同じことがくり返される。そんな流れが続くと、相手は、また同じことが始まると感じるようになります。
その結果、話し合いや謝罪そのものに疲れてしまい、修復する気がないという言葉が出てくるのです。つまり、相手の中では、修復の努力をすること自体がつらい作業になってしまっている状態です。
こう考えると、見え方が少し変わってきませんか。相手が拒んでいるのは、あなたではなく今までの修復のやり方だとすれば、やり方を変えることで、関係が動き出す余地は十分に残っています。
だからこそ、これまでと同じように話し合いを求めたり、謝罪を重ねたりするのではなく、まったく別の方法で向き合うことが大切になります。その方法は、この記事の後半で詳しくお伝えします。
1-3.相手に言われただけで、すぐに離婚が決まるわけではない
もう一つ、知っておくと気持ちが落ち着く事実があります。それは、相手が離婚を望んだとしても、それだけですぐに離婚が決まるわけではないということです。
日本で多い協議離婚は、夫婦二人が離婚に合意して、離婚届を出すことで成立します。あなたが合意していなければ、話し合いだけで離婚が成立することはありません。
話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所での調停に進むのが一般的です。調停でもまとまらず裁判になった場合も、法律で決められた離婚の理由があると認められなければ、離婚は成立しません。
つまり、今日言われて明日離婚が決まるわけではないのです。関係を立て直すための時間は、あなたが思っている以上に残されています。
ただし、注意しておきたいこともあります。夫婦が別々に暮らす期間が長く続くと、裁判では、夫婦関係がすでに壊れていると判断する材料の一つとされることがあります。感情にまかせて家を出たり、相手に出ていってと言ったりするのは、慎重に考えてください。
また、この事実を相手に突きつけて、離婚なんてできないと言うのは逆効果です。この知識は、あなたが焦らず落ち着いて行動するための心の支えとして使ってください。離婚の手続きの流れは、(内部リンク:離婚調停と離婚裁判の流れを解説した記事)で詳しく解説しています。
2.言われた直後にやるべきことと、そのまま使える返し方
時間が残されていると分かったところで、次は言われた直後の対応です。
結論からお伝えすると、言われた直後にやるべきことは、反論せずに受け止めること、一言だけ気持ちを伝えること、その後は関係の話をせずにふだんどおり過ごすことの3つです。ここでの対応が、その後の関係を大きく左右します。
2-1.まずは反論せず、相手の言葉を受け止める
言われた直後に最も大切なのは、反論しないことです。そんなこと言わないで、私だって頑張ってきた、といった言葉が出そうになっても、ぐっとこらえてください。
なぜなら、ここで反論すると、相手はやっぱり話が通じないと感じて、修復する気がないという気持ちをさらに強めてしまうからです。相手は、自分の気持ちを否定されることに疲れきっている可能性があります。
受け止めるといっても、相手の言葉に納得する必要はありません。相手がそう感じているという事実を、いったんそのまま受け取るだけで大丈夫です。
もし気持ちが大きく揺れて言葉が出てこないときは、深呼吸をして、分かった、とだけ伝えてその場を離れても構いません。泣いてすがったり、その場で答えを求めたりするよりも、ずっと良い対応です。
反論せずに受け止める姿は、それだけで相手に小さな驚きを与えます。いつもと違う反応が返ってくることで、相手の中にほんの少し、話を聞いてもらえたという感覚が生まれるのです。
2-2.言われた直後にそのまま使える返し方の会話例
言葉を受け止めた後、少し気持ちが落ち着いたら、相手に一言だけ伝えておくと効果的です。その一言に入れたいポイントは、次の3つです。
- 相手の気持ちを認める
- 話し合いを迫らないと約束する
- 自分は変わっていくと静かに伝える
3つを入れた返し方は、例えば妻が夫に伝える場合、次のような言い方です。
「そっか。そう言いたくなるくらい、ずっとつらい思いをさせてたんだね。今すぐ答えを出してほしいとは言わないし、しつこく話し合おうともしないから安心して。ただ、私は自分の良くなかったところを、ちゃんと見直していくね」
夫が妻に伝える場合は、「私」を「俺」に変えるなど、ふだんの話し方に合わせて言いかえてください。それでは、それぞれのポイントについて詳しく見ていきます。
相手の気持ちを認める
最初に、相手がそこまで言うほどつらかったという気持ちを認めます。相手の言い分が正しいかどうかは、ここでは関係ありません。気持ちを認めてもらえたと感じるだけで、相手の心の緊張は少しゆるみます。
話し合いを迫らないと約束する
次に、しつこく話し合おうとしないと伝えます。相手が最もつらいのは、また話し合いが始まることです。この一言があるだけで、相手は家の中で少し安心できるようになります。そのため、もう一度やり直してほしいとお願いする言葉は、あえて入れていません。
自分は変わっていくと静かに伝える
最後に、自分の良くなかったところを見直していくと、静かに伝えます。ここで、これからはこう変わるからと具体的な約束をたくさん並べるのは避けてください。言葉だけの約束は、これまでの経験から信じてもらえない可能性が高いためです。
なお、LINEなどのメッセージで言われた場合も、考え方は同じです。長い文章で気持ちを伝えたくなりますが、短く返すほうが相手の負担になりません。例えば、次のような返信です。
「伝えてくれてありがとう。そう思うくらいつらかったんだね。しつこく連絡はしないから安心して。私は自分のことをちゃんと見直していくね」
送った後は、返事がなくても追加のメッセージは送らないでください。
2-3.その後しばらくの間に心がけたい接し方
一言を伝えた後は、しばらくの間、ふだんどおりの生活を淡々と続けてください。挨拶や生活に必要な連絡は続けながら、関係についての話はこちらから持ち出さないようにします。
そのうえで、空いた気持ちの時間は、相手の反応を気にすることではなく、あなた自身の生活を整えることに使ってください。睡眠や食事をきちんととり、仕事や家事を丁寧にこなすことが、後の修復の土台になります。
一方で、相手のスマホを見たり、行動を探ったりするのは避けてください。それに気づかれた瞬間、積み上げてきた安心は一気に崩れてしまいます。今は相手を変えようとするのではなく、あなた自身を整える時期だと考えてください。
3.関係をさらに悪化させるやってはいけない4つの行動
ここまで、言われた直後にやるべきことをお伝えしてきました。反対に、不安や焦りから思わずやってしまいがちで、関係をさらに悪化させる行動もあります。特に多いのが、次の4つの行動です。
- 何度も話し合いや謝罪を迫る
- 「どうして修復する気がないの?」と問い詰める
- 子どもや親を巻き込んで説得しようとする
- 急に優しくしたり、駆け引きをしたりする
4つに共通するのは、相手に追い詰められている感覚を与え、さらに距離を広げてしまう点です。順番に詳しく見ていきます。
3-1.何度も話し合いや謝罪を迫る
一つ目は、何度も話し合いや謝罪を迫ることです。関係を何とかしたい気持ちが強いほど、早く話をして誤解を解きたい、ちゃんと謝りたいと考えてしまいます。
けれども、修復する気がないと言った相手は、話し合いや謝罪そのものに疲れていることが多いものです。そこに何度も話し合いを求めると、相手にとってはまた同じことが始まった、という苦しさが増すだけです。
よくある失敗が、毎晩のように「少しだけ話せる?」と声をかけてしまうケースです。最初は応じていた相手も、次第に家に帰る時間が遅くなり、顔を合わせること自体を避けるようになっていきます。
謝罪も同じです。何度も謝られると、相手は許さなければいけないという圧力を感じます。謝る気持ちは大切ですが、それは言葉ではなく、この先の行動で伝えていくものだと考えてください。
3-2.「どうして修復する気がないの?」と問い詰める
二つ目は、なぜ修復する気がないのかを問い詰めることです。理由が分からないままでは、どう動けばいいのか分からず不安になる気持ちは、とても自然なものです。
ただ、問い詰められた側は、責められていると感じてしまいます。相手が理由をうまく説明できないこともありますし、本当の理由を話すことで、さらに傷つけ合うのを避けている場合もあります。
その結果、相手はもう話したくないと心を閉ざし、さらに距離を置くようになってしまいます。理由を聞き出そうとすればするほど、本音は遠ざかっていくのです。
相手の本音は、問い詰めて引き出すものではありません。安心できる関係の中で、相手が自分から話してくれるものです。
3-3.子どもや親を巻き込んで説得しようとする
三つ目は、子どもや親を巻き込んで、相手を説得しようとすることです。周りの人から言ってもらえば、相手も考え直してくれるのではないか、と期待してしまうことがあります。
例えば、義理の母親に相談して、次のように相手を説得してもらうケースです。
「お義母さんから、もう一度考え直すように話していただけないでしょうか」
一見、良い方法に思えるかもしれません。しかし、相手からすると、夫婦の問題を外に持ち出されたうえに、周りから責められているように感じます。その結果、あなたへの不信感がさらに強まってしまうのです。
特に気をつけたいのが子どもです。パパとママが仲良くしてほしいって言ってみて、と頼んだり、子どもに相手の様子を聞き出したりするのは、子どもの心に大きな負担をかけます。子どもを説得に使うのは厳禁です。
周りに話を聞いてもらうこと自体は、あなたの心を守るために大切です。ただし、それはあくまで、あなたの気持ちを整えるための相談に留めてください。
3-4.急に優しくしたり、駆け引きをしたりする
四つ目は、急に優しくしたり、駆け引きをしたりすることです。相手の気持ちを取り戻したい一心で、急に手の込んだ料理を作ったり、プレゼントを用意したりする方は少なくありません。
ところが、急な変化は、相手にとって不自然に映ります。今だけ頑張っているのではないか、何か狙いがあるのではないか、と警戒されてしまうのです。
また、わざと異性の存在をにおわせて嫉妬させたり、そっちがその気なら私も離婚する、と強気に出たりする駆け引きも逆効果です。相手は試されていると感じ、気持ちがさらに離れてしまいます。
相手の心を動かすのは、大きな一回の行動ではありません。小さくても自然な変化を、長い時間をかけて積み重ねていくことです。急がば回れという言葉のとおり、ゆっくり進むことが、結果としていちばんの近道になります。
4.相手が「修復する気がない」と言う本当の理由と見極め方
避けたい行動が分かったところで、ここからは相手の心の中に目を向けていきます。
相手が修復を拒む背景には、主に怒り、失望、疲れ、諦めという4つの気持ちがあります。そして拒否の強さは、3つの段階で見極めることができます。相手がなぜその言葉を口にしたのかが分かると、あなたが次にとるべき行動もはっきりしてきます。
4-1.言葉の裏に隠れている相手の4つの気持ち
修復する気がないという言葉の裏には、さまざまな気持ちが隠れています。これまで多くのご夫婦と向き合ってきた中で、特によく見られるのが次の4つの気持ちです。
- 積み重なった怒り
- 期待を裏切られた失望
- ぶつかり合いへの疲れ
- どうせ変わらないという諦め
それぞれの気持ちについて、詳しく見ていきます。
積み重なった怒り
一つ目は、長い間に積み重なった怒りです。一つひとつは小さな不満でも、伝えても分かってもらえなかった経験が重なると、大きな怒りとして心の中に残ります。この場合、相手はまだあなたに感情を向けている状態であり、関係を立て直す余地は十分にあります。
期待を裏切られた失望
二つ目は、期待を裏切られた失望です。前にも変わると約束したのに変わらなかった、という経験があると、相手はもう期待して傷つきたくないと考えます。修復する気がないという言葉は、これ以上がっかりしたくないという心の防御である場合が多いのです。
ぶつかり合いへの疲れ
三つ目は、ぶつかり合いへの疲れです。ケンカや話し合いが続くと、相手は心も体も疲れきってしまいます。この場合、相手が求めているのは関係の終わりではなく、まずは穏やかに過ごせる時間であることが少なくありません。
どうせ変わらないという諦め
四つ目は、どうせ変わらないという諦めです。4つの中では最も深い状態ですが、諦めは、あなたの変化を実際に目にすることで少しずつ揺らいでいきます。言葉ではなく、行動で変化を見せることが何より大切になる気持ちです。
これらの気持ちは、一つだけではなく、いくつかが重なっていることもよくあります。あなたのパートナーにはどの気持ちが強そうか、これまでのやり取りを思い返しながら考えてみてください。
4-2.拒否の強さを見極める3つの段階
相手の気持ちが見えてきたら、次は拒否の強さを見極めます。同じ修復する気がないという言葉でも、相手がどの段階にいるかによって、あなたがとるべき対応は変わってきます。
- 感情が高ぶって口にしている段階
- 今のやり方に疲れて距離を求めている段階
- 離婚に向けて具体的に動き始めている段階
それぞれの段階で相手が求めていることと、対応のポイントをお伝えします。
感情が高ぶって口にしている段階
この段階の相手は、強い感情を吐き出したいだけで、関係を終わらせる決心まではしていないことが多いです。言葉の強さに振り回されず、落ち着いて受け止めることが最も大切です。
今のやり方に疲れて距離を求めている段階
この段階の相手が求めているのは、別れではなく、責められずに休める時間です。距離を尊重しながら、自分の行動を少しずつ変えていくことで、関係は十分に立て直せます。
離婚に向けて具体的に動き始めている段階
最も慎重な対応が必要ですが、この段階からでも関係を取り戻したご夫婦はいます。焦って引き止めると相手の決心を固めてしまうため、より長い時間がかかると覚悟し、第三者の力も借りながら進めてください。
3つの段階のサインと対応をまとめると、次のとおりです。あなたのパートナーがどこに近いかを確かめてみてください。
| ▼拒否の強さを見極める判断表 | ||
| 段階 | 相手の様子のサイン | あなたがとる対応 |
|---|---|---|
| 1.感情が高ぶって口にしている段階 | ・ケンカの最中や直後に言った ・時間がたつと態度が戻る |
・反論せずに受け止める ・言葉を深追いしない |
| 2.今のやり方に疲れて距離を求めている段階 | ・落ち着いた口調で言った ・話し合いは避けるが挨拶や連絡には応じる |
・関係の話をしない ・5つのステップに取り組む |
| 3.離婚に向けて具体的に動き始めている段階 | ・離婚の条件を口にする ・別居の準備を進めている |
・焦って引き止めない ・第三者の力も借りて長い目で進める |
※どの段階でも、あなたが今日から始められることは必ずあります
また、拒否の理由として見落とせないのが、相手に気になる異性がいる可能性です。急に帰りが遅くなった、スマホを手放さなくなったなど、思い当たることがあると、不安で頭がいっぱいになると思います。
けれども、確かな証拠がないまま問い詰めたり、スマホを盗み見たりすると、相手はさらに心を閉ざします。まずは今の段階に合った対応を続けながら、気持ちを落ち着けることを優先してください。異性の存在が分かった場合の向き合い方は、(内部リンク:パートナーの浮気が分かったときの関係修復を解説した記事)で詳しくお伝えしています。
4-3.夫から言われた場合と妻から言われた場合の違い
妻から言われた場合は長い間に積み重なった不満、夫から言われた場合はぶつかり合いへの疲れが、言葉の背景にあることが多いです。もちろん人それぞれですが、これまで多くのご夫婦と関わる中で、こうした傾向がよく見られます。
妻から言われた場合は、何度も伝えてきたのに分かってもらえなかった、という経緯があることがほとんどです。言葉を口にした時点で、妻の中ではかなり長く考え抜いてきた可能性があります。
この場合に大切なのは、妻の話を最後までさえぎらずに聞く姿勢と、家事や子育てなど日々の生活の中での変化です。一度の大きな行動よりも、毎日の小さな積み重ねが、妻の信頼を少しずつ取り戻していきます。
一方、夫から言われた場合は、責められることに疲れきり、自分の頑張りが認められていないと感じていることがよくあります。家の中で安心できなくなっていることも少なくありません。
この場合は、責める言葉を減らし、感謝やねぎらいを短く伝えることが効果的です。家の中が穏やかで安心できる場所に変わっていくことで、夫の心は少しずつほぐれていきます。
どちらの場合にも共通しているのは、相手が拒んでいるのは今の関係のあり方であり、あなたが変わることで関係は動き出す、ということです。
5.相手の協力がなくても一人で始められる関係修復の5ステップ
相手の気持ちと拒否の強さが見えてきたら、いよいよ関係を立て直すための行動に入ります。ここでお伝えするのは、相手の協力がなくても、あなた一人から始められる5つのステップです。
- 【Step1】一度距離を置いて、相手の安心を取り戻す
- 【Step2】自分の言動を振り返り、相手の不満を書き出す
- 【Step3】感情を落ち着ける習慣を身につける
- 【Step4】挨拶と短い会話から少しずつ信頼を積み直す
- 【Step5】言葉ではなく行動で変化を見せ続ける
この5つは、上から順番に進めることが大切です。相手が安心していなければ、どんな働きかけも届かないため、安心、振り返り、感情の安定、信頼、行動の順に積み上げていきます。それでは、一つずつ詳しく見ていきます。
5-1.【Step1】一度距離を置いて、相手の安心を取り戻す
最初のステップは、一度距離を置いて、相手の安心を取り戻すことです。ここでいう距離を置くとは、別居することではなく、関係についての話を持ち出さず、相手の気持ちに踏み込みすぎない状態をつくることです。
なぜこれが最初なのかというと、修復する気がないと言った相手は、家の中で心が休まらない状態になっていることが多いからです。安心できない相手からの働きかけは、どんなに良い内容でも、相手の心には届きません。
具体的には、毎日の生活の中で次の3つを意識してください。
- 関係の話をしない
- 相手の予定や行動を細かく聞かない
- 相手の機嫌をうかがいすぎない
それぞれ詳しく解説していきます。
関係の話をしない
これからのことや、二人の関係についての話は、こちらから持ち出さないようにします。相手がつらいと感じているのは、まさにその話題だからです。挨拶や生活に必要な連絡は、これまでどおり続けて構いません。
相手の予定や行動を細かく聞かない
どこに行くのか、誰と会うのか、何時に帰るのかを細かく聞くと、相手は見張られていると感じます。不安な気持ちは分かりますが、聞きたくなったときこそ、自分の生活に意識を戻してください。
相手の機嫌をうかがいすぎない
相手の顔色ばかり気にしておどおどしていると、相手はかえって気をつかい、疲れてしまいます。相手の機嫌に合わせるのではなく、あなた自身が穏やかでいることを大切にしてください。
よくある失敗は、距離を置くことを、相手を無視することと取り違えてしまうことです。冷たく黙り込むと、相手は怒っていると受け取り、かえって緊張が高まります。穏やかに、ふつうに過ごすことが大切です。
この時期は、相手から何の反応もなく、不安になるかもしれません。けれども、相手の警戒が少しずつ解けていくこの期間こそが、修復の土台になります。焦らず、家の中の空気を穏やかに保つことに力を注いでください。
5-2.【Step2】自分の言動を振り返り、相手の不満を書き出す
相手が少しずつ落ち着いてきたら、次はあなた自身の言動を振り返ります。ここで大切なのは、反省して自分を責めることではなく、相手が何に苦しんでいたのかを冷静に知ることです。
方法はシンプルです。次のワークシートを紙やスマホのメモに書き写し、これまで相手から言われた不満や、ケンカのきっかけになった出来事を、思い出せる限り書き出してみてください。
| ▼相手の不満を書き出すワークシート | ||
| 出来事 | 相手が本当に分かってほしかったこと | これから変える自分の行動 |
|---|---|---|
| (記入例)帰ってきた夫に、その日の不満をすぐにぶつけた | 仕事で疲れているから、まずは休ませてほしかった | 帰ってきたら、まずはおかえりとだけ伝える |
※真ん中の列は、相手の立場になって考えてみてください
書き出してみると、多くの方が同じ出来事を何度もくり返していたことに気づきます。そのくり返しのパターンこそが、あなたがこれから変えていくべきポイントです。
一方で、何もかも自分が悪かったと思い込むのは避けてください。夫婦の問題は、どちらか一人だけの責任で起きるものではありません。ただ、相手を変えることはできなくても、自分の言動は今日から変えられます。だからこそ、自分の側から取り組むのです。
5-3.【Step3】感情を落ち着ける習慣を身につける
変えるべきポイントが見えてきても、いざ相手を前にすると、つい感情的になってしまうことがあります。そこで3つ目のステップでは、感情を落ち着ける習慣を身につけます。
関係修復の途中では、相手のそっけない態度や、ちょっとした一言に心が大きく揺れる場面が何度もあります。そのたびに感情をぶつけてしまうと、それまで積み上げてきた安心が一気に崩れてしまうのです。
おすすめは、カッとなったり落ち込んだりしたときに、すぐに反応せず、その場を一度離れることです。トイレや別の部屋に移り、ゆっくり息を吐きながら、今自分は何を感じているのかを心の中で言葉にしてみてください。
さらに、日ごろから心に余裕をつくる時間を持つことも大切です。散歩をする、好きな音楽を聴く、ノートに気持ちを書き出すなど、あなたが落ち着ける方法を毎日少しずつ続けてみてください。
感情を落ち着ける力は、一日で身につくものではありません。けれども、続けるうちに、相手の言動に一喜一憂しない自分に変わっていきます。あなたが落ち着いていることは、相手にとって何よりの安心材料になります。
5-4.【Step4】挨拶と短い会話から少しずつ信頼を積み直す
感情が安定してきたら、4つ目のステップとして、挨拶と短い会話から信頼を積み直していきます。いきなり長い会話や深い話をする必要はありません。大切なのは、短くても気持ちの良いやり取りを、毎日くり返すことです。
例えば、相手が仕事から帰ってきたときに、次のような一言をかけてみてください。
「おかえり。今日は寒かったね」
これだけで十分です。慣れてきたら、ありがとう、お疲れさま、といった感謝やねぎらいの言葉も、短く添えていきます。ゴミを出してくれた、子どもを迎えに行ってくれた、といった小さなことにこそ、言葉をかけてみてください。
ただ、最初のうちは、返事がなかったり、そういうのいいから、と冷たく返されたりすることもあります。そんなときは、そっか、とだけ返して、それ以上は何も言わずにその場を離れてください。
ここで悲しそうな顔をしたり、どうしてそんな言い方をするのと返したりすると、相手は声をかけられること自体を負担に感じてしまいます。冷たい反応は、あなたを拒んでいるのではなく、まだ警戒がとけていないサインです。次の日も、何事もなかったように明るく声をかけ続けてください。
注意したいのは、短い会話を、関係の話をするきっかけに使わないことです。会話が少し続いたからといって、そろそろ私たちのことを話さない、と切り出すと、相手はまた身構えてしまいます。今は、話しても大丈夫な相手だと感じてもらうことだけに集中してください。
5-5.【Step5】言葉ではなく行動で変化を見せ続ける
最後のステップは、言葉ではなく行動で変化を見せ続けることです。これは、ここまでの4つのステップすべてを支える、最も大切な考え方でもあります。
相手が修復する気がないと言った背景には、どうせ変わらないという諦めがあることが多いものです。その諦めを解かすことができるのは、約束の言葉ではなく、実際に変わったあなたの姿だけです。
例えば、自分の言動を振り返る中で見つけたくり返しのパターンが、相手の話を途中でさえぎることだったなら、最後まで聞くことを毎回意識します。家事の分担への不満が多かったなら、言われる前に自分から動くようにします。
そして、変わったことを相手にアピールしないことも大切です。最近私、変わったでしょ、と伝えたくなる気持ちはぐっとこらえてください。相手が自分で気づいたときにこそ、その変化は本物だと信じてもらえます。
変化が相手に伝わるまでには、どうしても時間がかかります。けれども、同じ行動を続けていれば、相手は必ずどこかでその変化に気づきます。
6.1年〜1年半で関係が変わっていく流れと実際の事例
5つのステップに取り組むとき、多くの方が気になるのが、どのくらいで関係が変わるのかという点です。
夫婦によって差はありますが、これまでの経験から、多くの場合は関係修復に1年から1年半ほどかかります。ここでは、関係修復が進んでいく流れと、実際の事例をご紹介します。
6-1.関係修復は3つの時期を経て進んでいく
関係修復は一気に進むものではなく、次の3つの時期を経て少しずつ進んでいきます。
- 相手の警戒が解けていく時期
- 小さな変化が見え始める時期
- 信頼が戻り会話が増えていく時期
それぞれの時期に、知っておいてほしい心構えをお伝えします。
相手の警戒が解けていく時期
表面上の変化がほとんどないため、最も不安になりやすい時期です。それでも、関係の話を持ち出さない日々が続くことで、相手の中では少しずつ緊張がほどけていきます。
小さな変化が見え始める時期
良くなったり元に戻ったりを何度もくり返すのが、この時期の特徴です。一度戻ったからといって、それまでの積み重ねが消えるわけではありません。
信頼が戻り会話が増えていく時期
相手のほうから、あのときはこう感じていた、と本音を話してくれることも出てくる時期です。ここで昔の話を責め直さず、最後まで聞くことで、信頼はさらに深まります。
それぞれの時期にあなたが取り組むことも合わせて、全体の流れを一覧にすると次のとおりです。
| ▼関係修復が進んでいく流れ | |||
| 時期 | 期間の目安 | 相手の様子 | あなたが取り組むこと |
|---|---|---|---|
| 1.相手の警戒が解けていく時期 | 最初の数か月 | ・そっけない態度が続く ・表面上の変化はほとんどない |
・Step1 距離を置いて安心を取り戻す ・Step2 不満を書き出す |
| 2.小さな変化が見え始める時期 | 半年前後 | ・挨拶を返してくれる ・良くなったり戻ったりをくり返す |
・Step3 感情を落ち着ける ・Step4 挨拶と短い会話を続ける |
| 3.信頼が戻り会話が増えていく時期 | 1年〜1年半 | ・会話が自然に増える ・本音を話してくれることがある |
・Step5 行動で変化を見せ続ける |
この流れどおりに進まないこともあります。それでも、今がどの時期にいるのかを知っておくだけで、変化が見えない時期にも落ち着いて取り組めるようになります。
6-2.「修復する気はない」と言われた妻が1年半で夫と笑い合えるようになった事例
ここでご紹介するのは、話し合いを求めることをやめ、自分の関わり方を変えたことで、1年半かけて夫の心が動いた事例です。40代前半の女性で、夫と小学生の子ども2人の4人家族です。
この方は、夫が家のことに無関心だと感じ、何年も話し合いを求め続けていました。ある晩、いつものように話し合おうとしたところ、夫から次のように言われたそうです。
「もう修復する気はないから。話し合いもしたくない」
ショックを受けたこの方は、夫には内緒で、私たちのカウンセリングを受けに来られました。最初に取り組んだのは、話し合いを求めることをやめ、家の中を穏やかに保つことでした。
不満を書き出す中で、この方は、夫が仕事で疲れて帰ってきたときに、毎回その日の不満を一気にぶつけていたことに気づきました。そこで、夫が帰ってきたら、まずはおかえりと伝え、ゆっくり休める時間をつくることから始めました。
半年ほどたつと、夫が夕食のときに職場の話を少しずつするようになりました。1年がたつころには、夫のほうから、週末に子どもたちとどこかへ出かけようか、と声をかけてくれるようになったそうです。
そして1年半後、夫から、最近家に帰るのが楽しみになった、と言われたと報告してくださいました。今では二人で子どもの成長を話しながら、自然に笑い合えるようになっています。
相手に変わってもらおうとするのではなく、自分の関わり方を変えることが、相手の心を動かすいちばんの近道だと分かる事例です。
6-3.途中で心が折れそうになったときの気持ちの立て直し方
事例のように関係を取り戻した方でも、途中で何度も心が折れそうになっています。特に、良くなったと思った矢先に相手の態度が元に戻ったときは、もう無理かもしれないと感じるものです。
そんなときに思い出してほしいのは、関係修復は一直線に良くなるものではない、ということです。良くなったり戻ったりをくり返しながら、全体として少しずつ前に進んでいくのが、ごく自然な流れです。
気持ちを立て直す方法としておすすめなのが、小さな変化を記録しておくことです。挨拶を返してくれた、今日は感情的にならずにいられた、といった相手と自分の変化を書き留めておくと、つらいときに読み返して、確かに前に進んでいることを確かめられます。
そして、相手の反応だけで一日の気分が決まらないように、あなた自身の生活を満たす時間も大切にしてください。仕事に打ち込む、好きなことを楽しむ、友人と会って笑う。そうした時間が、あなたの心に余裕を生みます。
心に余裕がある人は、表情も言葉も自然とやわらかくなります。あなたが自分の人生を楽しんでいる姿は、相手にとって、もう一度一緒にいたいと思えるきっかけになります。修復のための我慢ではなく、あなた自身が幸せになることも、修復の大切な一部なのです。
7.一人で抱えきれないときに頼れる相談先
関係修復は、あなた一人から始められます。けれども、一人きりで最後まで抱え込む必要はありません。
相談先は、状況によって使い分けるのがおすすめです。二人では話し合いが進まないときは家庭裁判所の調停、一人で進め方に迷うときはカウンセリング、暴力や威圧があるときはDV相談窓口が頼れる場所になります。それぞれについて、順番にお伝えします。
7-1.家庭裁判所の「夫婦関係調整調停(円満)」という選択肢
相手と二人だけで話すのが難しい場合、家庭裁判所の夫婦関係調整調停(円満)という制度を利用する方法があります。これは、離婚のためではなく、夫婦関係を円満に戻すための話し合いの場です。
最高裁判所の裁判所ウェブサイトによると、この調停では、夫婦の双方から事情を聞き、関係がうまくいかなくなった原因や、関係を良くするために必要な努力について、解決案の提示や助言が行われます。
申立ては夫と妻のどちらからでもでき、手数料は収入印紙1,200円分です。このほかに、連絡用の郵便切手が必要になります。
申立先は、原則として相手の住所地を受け持つ家庭裁判所か、夫婦で決めた家庭裁判所です。離婚したほうがよいか迷っている場合にも利用できるとされています。
ただし、調停を利用すれば必ず関係が修復できるわけではありません。また、修復する気がないと言ったばかりの相手に、急に調停を申し立てると、責められていると受け取られるおそれもあります。
そのため、この制度は、5つのステップに取り組んで家の中が少し落ち着いてきた後、それでも二人だけでは話し合いが進まないときの選択肢として考えておくのがおすすめです。
7-2.パートナーに内緒で受けられるカウンセリングを活用する
調停よりも早い段階で頼れるのが、あなた一人で受けられるカウンセリングです。修復する気がないと言っている相手を、夫婦カウンセリングに誘うのは難しいことがほとんどです。
私たちのカウンセリングは、悩んでいる妻か夫のどちらか一方だけが、パートナーには内緒で受けていただく形をとっています。相手の協力がなくても、あなたが変わることで関係を動かしていく、というこの記事の考え方そのものを、一緒に進めていくためのサポートです。
カウンセリングでは、まずあなたの気持ちを整理し、これまでのくり返しのパターンを一緒に振り返ります。そのうえで、今の段階に合った接し方や、相手にかける言葉まで、具体的にお伝えしていきます。
一人で取り組んでいると、自分の振り返りが合っているのか、今の接し方で良いのかが分からなくなることがあります。第三者の目が入ることで、自分では気づけなかった思い込みが見えてくることも少なくありません。
また、心が折れそうなときに気持ちを話せる場所があることは、1年から1年半という長い道のりを歩き続けるうえで、大きな支えになります。カウンセリングの内容は、(内部リンク:夫婦関係修復カウンセリングのご案内ページ)でご確認いただけます。
7-3.暴力や強い威圧があるときは安全を最優先にする
ここまで関係修復の方法をお伝えしてきましたが、一つだけ、修復よりも先に考えてほしいことがあります。それは、あなたと子どもの安全です。
相手から拒まれることと、暴力や脅しを受けることは、まったく別の問題です。内閣府の令和5年度の調査では、結婚したことのある人の25.1%が、配偶者から身体的暴行や心理的攻撃などの被害を受けた経験があると回答しています。決して他人ごとではありません。
次のようなことが一つでも当てはまる場合は、関係修復の前に、まず安全について考える必要があります。
- 体をたたかれたり、物を投げられたりする
- 大声でどなられたり、脅されたりする
- 生活に必要なお金を渡してもらえない
それぞれ詳しく解説していきます。
体をたたかれたり、物を投げられたりする
体への暴力は、一度きりでもくり返されるおそれがあります。ケガをしていなくても、身の危険を感じた時点で、一人で我慢せずに相談することが大切です。
大声でどなられたり、脅されたりする
体への暴力がなくても、どなられ続けたり、脅すような言葉を浴びせられたりすることは、心を深く傷つけます。相手の顔色におびえて暮らす状態は、ふつうの夫婦ゲンカとは違うものです。
生活に必要なお金を渡してもらえない
生活費を渡さない、お金の使い道を細かく制限するといった行為も、相手を支配する方法の一つです。生活そのものがおびやかされている場合は、早めに相談先を頼ってください。
こうしたサインがあるなら、関係修復よりも安全の確保を優先してください。修復を目指すからといって、あなたが自分の安全や尊厳を犠牲にする必要はありません。
不安がある場合は、内閣府のDV相談ナビ(#8008)に電話をすると、最寄りの配偶者暴力相談支援センターにつながります。また、DV相談+(0120-279-889)では、24時間電話で相談でき、チャットでの相談も受け付けています。
子どもがいる場合は、子どもへの影響にも目を向けてください。こども家庭庁は、子どもの目の前で家族に暴力をふるうことを、心理的虐待の例の一つとして挙げています。一人で判断できないときは、まず相談窓口に話を聞いてもらうことから始めてください。
8.「修復する気がない」と言われた人からよくある質問
最後に、修復する気がないと言われた方から特によくいただく質問にお答えします。
8-1.相手から連絡がなくても、自分から連絡していい?
送ってよいのは、子どものことや生活に必要な用件など、短く、返事をしなくても負担にならない内容です。体調を気づかう一言を添える程度なら問題ありません。
反対に、返事を求める連絡や、関係について話したいという連絡を何度も送るのは避けてください。返事がないからといって連絡を重ねると、相手は追いかけられていると感じてしまいます。
一度送ったら、返事がなくても気にせず、自分の生活に意識を戻すことが大切です。連絡の頻度の目安は、(内部リンク:別居中の連絡頻度を解説した記事)で詳しくお伝えしています。
8-2.子どもには今の状況をどう伝えればいい?
子どもが様子の変化に気づいて心配しているときは、次のように伝えてみてください。
「最近パパとママ、あんまり話してないから心配だよね。でも、それはあなたのせいじゃないよ。パパもママも、あなたのことが大好きなのは変わらないからね」
ここで、相手の悪口を言ったり、どちらの味方かを聞いたりするのは絶対に避けてください。子どもにとっては、どちらの親も大切な存在です。
子どもの前では、夫婦が穏やかに挨拶を交わす姿を見せることが、何よりの安心につながります。家の中の空気が穏やかになることは、子どもを守ることにもつながっているのです。
8-3.離婚届を書くように言われたらどうすればいい?
その場で強く拒んで言い争いになるのは避け、次のように落ち着いて伝えてください。
「あなたがそう思うくらいつらかったのは分かった。でも、私はまだ書けない。今すぐ答えを出さずに、少し時間がほしい」
もし、相手が勝手に離婚届を出してしまうのではないかと不安な場合は、市区町村の役所で離婚届の不受理申出をしておく方法があります。この申出をしておくと、あなた自身が窓口で届け出たことが確認できない限り、離婚届は受理されません。
ただし、不受理申出は相手を責めるためのものではなく、あくまで時間を確保するための手段です。手続きの詳しい方法は、(内部リンク:離婚届の不受理申出を解説した記事)で解説しています。
まとめ
ここまで、修復する気がないと言われたときの対応から、一人で始められる関係修復の進め方までお伝えしてきました。最後に、大切なポイントをもう一度確認しておきます。
- 修復する気がないという言葉は、離婚が決まったという意味ではない
- 相手が拒んでいるのは、多くの場合は今までの修復のやり方
- 言われた直後は反論せず、相手の言葉を受け止める
- 話し合いの強要、問い詰め、周りを巻き込む説得、駆け引きは逆効果
- 相手の協力がなくても、5つのステップで一人から関係修復を始められる
- 関係修復は1年から1年半ほどを目安に、少しずつ進んでいく
- 暴力や強い威圧があるときは、修復よりも安全を最優先にする
読んで終わりにせず、今日から次の3つだけ始めてみてください。
- 関係の話をしないと決める
- 不満の書き出しを始める
- 明日の朝おはようと声をかける
関係の話をしないと決める
まずは、しばらくの間、関係についての話を自分から持ち出さないと心に決めてください。それだけで、相手にとって家が少しずつ安心できる場所に変わり始めます。
不満の書き出しを始める
この記事で紹介した、相手の不満を書き出すワークシートを使い、今夜一つだけでも出来事を書き出してみてください。一つ書くだけでも、あなたが変えていくべきポイントが見え始めます。
明日の朝おはようと声をかける
明日の朝、相手の反応を気にせず、明るくおはようと声をかけてみてください。この小さな一言が、信頼を積み直す最初の一歩になります。
パートナーから修復する気がないと言われた今は、目の前が真っ暗に感じられるかもしれません。けれども、この記事をここまで読んでくださったあなたは、すでに関係を変えるための一歩を踏み出しています。
相手が変わるのを待つ必要はありません。人は誰でも変われます。そして、あなたの変化は、必ず夫婦の関係を変える力になります。1年後、1年半後に、もう一度二人で笑い合える日が来ることを信じて、今日の小さな一歩から始めてみてください。





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